PandoraPartyProject

ギルドスレッド

商人ギルド・サヨナキドリ

【RP】二階・白い部屋

その部屋は四方の壁から床まで真っ白で、窓も無いような部屋だった。

部屋の真ん中には引き出しも無い簡素な白いテーブルが一卓と同じく簡素な白い椅子が二脚。

辛うじて部屋の一角にある本棚と、そこに陳列されている本たちが、この世がまだまともな色彩を持っているのだと教えてくれる。

壁をよく観察するならば、隠れるように同色の扉が存在しているのがわかるだろう。そこが唯一の出入り口らしい。

ーー遠くで微かな悲鳴が聞こえた?なに、気にするほどの事では無い。

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伊達と酔狂で幾年過ごしているからね、年の功だとも。たぶんね。ヒヒ。調味料はそれこそ混沌が相応しい。混乱が相応しい。混迷が相応しい。赤色と黒色なら立派にその役割を果たしてくれるだろうさ。
「全く。貴様も相当に気触れだな。我等『物語』の周囲には妙な物体が集まり易い。成程。年齢の差か。確かに我が身は一桁の域。敵う筈がない。無い物は強請るべきか。欲するべきだ。殆どが諦めの泥沼だがな。貴様の方が遊戯に向いて在る」
いやいや、可愛いモノガタリ。我(アタシ)は狂気に落ちてはいないさ、旅人だもの。なんてね。(クスクス)ヒヒヒヒ!これは愉快、妙な物体が集まってモノガタリが生まれるんだろう?キミはアレだ、遊戯を嗜むにはいささか真面目が過ぎるよね。まだ生まれて日が浅いせいも、もちろんあるのだろうけど。(くすくす)
「真面目だと。成程。貴様の言葉に頷くのは癪だが、我等『物語』は堅物らしい。少々不愉快だが遊戯にも慣れは必要か。正気を疑われた輩は決まった正気だと嗤う。此れは何処でも同じなのか。詰まらない。ええい。本当に世界は広いものだ。広い程度ならば容易いが、どうしようもない」
ヒヒヒ、ところがどっこい、正気の只中だと宣う気もないさ。単に狂気は隣人なだけだよ。正気はお向かいさんだがね。
もちろん、愛すべきものだよ。眩いほどの理性・焼けつくほどの意志と同様にね。
ヒヒ、火鼠の皮で羊皮紙でも作るのがよさそうかね。
繊細だなァ。か弱い我(アタシ)のようだ。(カラカラと笑う)
脆いねぇ。たまーに、加減を間違えて壊しちゃう。ヒヒ。
「毒物はダメだ。吐いてしまう。炎はダメだ。燃えてしまう。失血はダメだ。意識が遠退く。純粋はダメだ。眩んで仕方がない。加減してくれ」
いやァ、ほら。だって。ニンゲンは脆いけど強いし?(ソレが少女のように無邪気に笑う)
「加減は必要だろうが。道筋を晒すべきだ。世界は脆くて儚いものよ」
道筋もだけど、理由も与えてあげれれば1番いいよね。「死にたくない」はシンプルでいいけど、他にも「何かを守りたい」とか。
「成程。参考に成るな。無意識で『与える』事は度々だが、意識的に齎す術は薄い」
ちっちゃい子供を隣に置いておくと、結構頑張ってくれるコが多いよ。(にこにこ)
「Nyahahahahahahahaha……全く。可笑しい。我等『物語』自身の話だったのか。何て。兎角。守るべき存在を隣人と見做す。此れは有効的な一筆だ。貴様は随分と王道も好みなのだろう。成長する生命体とは恐ろしいものだ」
そう、キミのこと!好き好き。少しの間、分断させてね、危機感を煽るの。(きゃっきゃ、と楽しそうに無邪気に)……で、ここで配置を間違えるとうっかり死なせる。(難しいよねー、と呟き)
「骰子を投げる所業か。違うな。貴様は登場人物に示された『道』を作る側だ。にゃはは……何度も繰り返した復讐劇。再度『やり直せ』と笑うのか。貴様【等】は」
賽も投げるし、道を作るのもいいね。ヒヒヒヒヒ……無論、河原の石のごとく何度でも。幾多のカケラをかき集めて得た結論は大層愛しいものだしね?魔女然り、理想郷然りーーアレキサンドライトの娘然り。
「にゃは……成程。成程。成程。此れはやられた。どうしようもない莫迦だったな。されど逃れられぬ。貴様。我等『物語』を如何に想おうと勝手だが、易々と世界を読み解けると……いや。いぃや。貴様には無意味な忠告か。何せ。成し遂げる『在り方』が有る。繊細なほどに」
いやはや、読み解けていたのならとっくの昔に我(アタシ)は動くのを辞めただろう。引きずった棺桶と共にその場に座って、キミ達がキミ達自身に飽きるまで其処に在るのだろうさ。そうならないから、此処にいる。歓ばしいことだ。
どうだろうね、地獄と認識できるならまだ面白みはあるのだけど。
其れこそが地獄さ。後はゆっくり膿み腐るからね。
「違うな。地獄でも楽園でも無い。虚空だ。虚空へと墜落する最悪だ。想像する魑魅魍魎が眩暈を覚える、歩み止め。糞……久方振りに揺さぶられた。頭蓋に詰まった文字列が撹拌に耐え切れず痛み始める」
あァ、虚無か。そうか、虚無が居たねぇ……。ああいうのは、我(アタシ)やキミには大敵だ。振る舞いが0に等しくなる。ま、大方のモノはそうなるだろうが。

(対照的にのんびりと、呑気にソレは笑った。或いはそれすらも是非も無しと思っているのかもしれない)

紅茶でも飲むかぃ、いたいけなモノガタリ。
【饒舌が死んだ】
【塗料肚から取り出したのは】
【無数に溢れる目玉の回り】
【盗られた盗られた鳴いたもの】
【震える腕で持ち上げて】
【咽喉奥へと流し込む】
【足りぬ、足りぬと】
【嗤いながら】
【左に晒すのは無敵の薬】
【もういたくない。もういたくない】

【――Nyhahahahahahaha!!!】
あゝーー中々、繊細だよね、キミというコも。いや元よりキミは繊細なタチか、性質上。

"キャハッ"
"キャハハハハ"

(ソレの足元から、小さく無邪気な笑い声が同調するように)
「ふぅ……好いだろう。此れで好い。漸く治まった。肚の中に収まった。性質だと。ああ。そうだ。我等『闇黒神話大系』の内、自らに復讐を誓った阿呆など己だけだ。兎角。貴様もそういう類ならば底も攫ってしまうのだろう。終う事無く仕舞うのだろう。繊細で何が悪い。物語とは容易く捻じ曲がるものだ。必要以上に!」
なぁんにも?キミは何も悪くないとも、可愛いモノガタリ。愛しい愚かな復讐者、キミは祝福されている。だからそうともーー我(アタシ)ごときでは歪んだりしないだろ?

(無邪気な少女のように、ソレは笑った)
「歪んでも修正される。笑うな。眩しい輩ども。吐いてしまうぞ」
はて。修正されたモノは前のモノとおなじかなァ、どうかナぁ?違う方が、我(アタシ)好みではあるけれど。
(ケラ、けら、ケラ。ソレは空中で指を動かす。まるで虚空に何かを記す様な動作)
鉄棒は曲がったらまた真っ直ぐにしても曲がってるし、紙は折れたら戻しても折り跡が付いてるんだぜ?それは元のキミかぃ?(言葉をころころ、指をくるくる。遊ぶような、夢のような響きを持って)
ぐっちゃぐちゃだねぇ。(クスクス)
読めぬなら騙ってあげようか、モノガタリ?
ちぇー。(くすくす。さして残念そうでもない声のトーン)
一回休み(ブレイクフィアー)と洒落込むかぃ、可愛いモノガタリ。
「魔法は早く解けるべきだ。数日の残りは在るが。甘味は美しかったぞ。貴様は自身は『何とも言い難い』が」

【呪いに塗れて白へと融ける】
そう、そいつは重畳。それでは、運が悪ければまた遭おう。
(白い壁が急激に黒く染まり、捩れるように部屋が歪む)

(とぷん。)

(ーー暗転)

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