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ギルドスレッド

商人ギルド・サヨナキドリ

【1:1】サヨナキドリ・秘密の応接室

此処サヨナキドリギルドの主ソレにとっては"領域"であり、"工房"であり、"神殿"である。

気の遠くなるほどの数の魔術を組み込んであり、またそれらを稼働させることによって建物内では外界より多くの権能を振るうことができる。

よって、サヨナキドリの内部にある一室……応接室にキッチンが付いた様なその部屋に『招いた』人物以外は来れない様にすることも、場所を特定されない様にすることも容易なのである。

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それならよかった。
あのコも存外に食道楽な面があるからね。
一緒に美味しいものを楽しんであげておくれ。
(慈しむように菫紫の瞳を細める)
……ん、わかった。
そうだ、そろそろ作るほうにも挑戦するつもりでいるんだが……
……そのときは、よるも食べてくれるか?
(キョトンとした顔になって)…貰っていいの?
……あんまり上手く作れる自信はねぇし、
よるが作ったもののほうがずっと美味しいとは思うけど……
……それでも、食べてくれたら、うれしい。
(朱に染まる顔を隠すようにマグカップで隠しながら)
……もちろん。楽しみにしているよ、カティー。
ふふ、料理かな。お菓子かな。
(とろりと幸福そうな笑みを浮かべて)
……heh、ま、期待しておいてくれよ。
(足元がぱたぱたと子どものように動いている。おそらく無意識だろう)
(可愛いなァと思いながら)
それでは、その様に。ふふ。
キミも食べたいものがあれば遠慮無くアタシにリクエストしてくれていいんだよ。
そうだな。またなんか考えておくよ。
……ん、ご馳走様。(ココアを飲み切り、マグカップを置いて)
はぁい、お粗末さま。(カップを回収すると流しへ置きに行き)
(流しへ向かうその背中をじっと見やる)
(疚しい気持ちはお互いにないし、後ろ指を差されるようなことをしているわけでもない)
(けれど胸中には罪悪感が付き纏う。彼の猫がこれを知ったらどう思うだろうか、と)

――――なぁ、よる。
なんだい、カンタベリー。
(カップを置くと静かに振り返って)
――これは提案なんだが……
ふたりっきりで会うのは、これが最初で最後にしねぇか?
あいつを傷付けるのはお互い望むところじゃねぇし……
万が一にでも、別れ話に発展したらオレはどうしていいか分からねぇ。

(バレなきゃいい。バレさえしなければ万事上手くいく)
(けれどそれは、あまりにも不誠実な考えだ)

……ああ勿論、今生の別れってわけじゃない。
依頼や館ではいつも通りに接するし、街で偶然出会うことだってあるだろう。
手紙だって書く。贈り物だって送る。

だから…………秘め事はこれで最後にしねぇか?

(どこか寂しそうな表情で、けれど声音は決意で固まっている)
……、
(暫し考えて、彼へと視線を向ける)
──“それをキミが望むなら”。
別れ話と聞いては、仕方ない。
もいいところだからね。
…………ああ、ごめんな。
本当はもっと早く言うべきだった。もっと早くに止めておくべきだった。
……分かってたのに、な。 オレもまだまだ……自分の身が可愛いらしい。
……もっと、しっかりしないとな。

…………ごめんな、振り回して。
振り回されたとは思ってないよ、カティー。
……こちらこそ、すまないね。
……随分と甘えちまったな。
……楽しかったし、嬉しかったよ。ありがとうな。
(微笑んで席を立ち、扉へ向かおうと)
……またね、カンタベリー。
(細く息を吐いて、その姿を見送る)
…………ああ、な、よる。

(振り返らずに、左手をひら、と振って扉から出ていく)
(少ししてから、ソレも静かにその応接室を出て行く)
(ふわり、と重力を感じさせない仕草で其処へ着地する)
(たとえどんなに複雑な魔術が組み込まれていたとしても、”座標”さえ変わっていなければ自分は転移が可能だ)
(目の前に見覚えのある扉がある)
(どうやら成功したらしい)

(もう二度と、来ないと思っていた場所)
(もう二度と、来てはいけないと思っていた場所)

(招かれたわけではない)
(領域の主は不在だろう)

(それでももう一度だけ来てみたかった)
(未練がましいと言われれば否定できない)
(自分には、まだ覚悟が足りないのだ)

(”おわかれ”をする、覚悟が)


――――ごめんな、よる……。


(そっと呟いて、領域から立ち去る)
(床に残ったのは数滴の水跡だけだった)
(……ぞろり)
(気配が蠢く)

(自身の胎のことなど、手に取るようにわかる)

……カティー。

(床を見つめてソレが呟いた)
(コン、コン、コン、コン、と、いつかと同じように規則的なノックが4回)
(それから領域の主の返事を待つように、しんと静まり返る)
(どぉぞ、と扉の奥から声が聞こえる)
(声を確認して、ゆっくりと扉を開ける)
……忙しいところ、ごめん。
…………お邪魔、します。
(キッチンで何かしながら)
いらっしゃい、カンタベリー。
とりあえずかけておくれ。
…………うん。
(言われるがままおずおずと中に入り、ソファにゆっくり腰掛けて)
さて、口に合うかわからないが。
(皿の上に紅茶のバスクチーズケーキを乗せて、蜂蜜を入れた甘いダージリンティーと一緒に子犬の前に置く)
(でも、このひとは自分を客人として丁重にもてなしてくれる)
(それが嬉しくて、けれど同時にとても申し訳なくて)
(この慈愛を踏み潰すような真似を自分はしたのだと、改めて思い知らされる)

……ありがとう。
…………いただき、ます。
(ナイフとフォークを取って、ケーキを一口大に切り始める)
(ケーキからは濃厚なアールグレイの香りがする。湯煎焼きしているため舌触りも滑らかだ)
……ん、チーズケーキ……?
だけど……ベイクドチーズでもレアチーズでもない……
表面は焦がしたカラメルみたいなのに、中のチーズはしっとりしてて……紅茶の香りがする……
(一口食べた瞬間、暗かった表情がぱぁっと明るくなり、飾り尻尾が緩やかに揺れる)
……口に合ったなら良かった。
ただのチーズケーキやレアチーズケーキだとキミの口に合わないかと思ってね。紅茶の風味を付けてみたんだ。
はじめて食べる味だ……おいしい。
レアチーズとかスフレチーズとかより、こっちのがすきだなぁ。
この紅茶も……蜂蜜が入ってて、甘くておいしいよ。
(甘味を摂取して少し落ち着いたのか、先程よりも緊張は解けたようだ)
そうかい。それなら覚えておこう。
(ゆっくり頷くと自分はストレートティーを口にして)
(余程気に入ったのか食事の進みが早く、ケーキをあっという間に平らげてしまった)
(その後ダージリンティーをゆっくり口にして一息つくと、再び緊張した面持ちで主人を見やる)
……あの、それで、約束事の、ことなんだけど……
ああ、約束事か。
どんな約束をしたいのだっけ?
(ゆったりとソファーで足を組み、前髪の奥から視線を送る)
……オレに、所有物としての自覚が足りなくて、軽率な行動をして、よるを傷付けて……ごめん、なさい。(すっと頭を下げる)
オレの身勝手で、よるや眷属や他の所有物に迷惑を掛けてしまわないように……行動に制限を、掛けて貰ったほうがいいと思って……
だから約束というよりは……『制約』というか、『言い付け』というか……
……ふむ。
(暫し黙考して)
…であれば、いくつか制限を設けるとしよう。
それをキミの恋人であるクウハに確認してもらい、サインをもらうことで完全な締結とする。
それでいいかい?
(羊皮紙とペンをその場に出現させて)
…………うん。それでいい。

……ただ、その前に。
今回のことは……オレのエゴだったんだ。
あいつはオレたちに期待なんてしてなかった。口ではヘラヘラ誘いを掛けながら、心の奥からは諦念がひしひしと伝わってきた。
……諦めて欲しくなかったんだ、オレは。
だから、あいつから熱意を引き出すために、烙印というワードを出して焚き付けて……
強い言葉を掛けて、半ば命令するように烙印をんだ。
…………自分がよるの所有物であるということを、考えもせずに。

……だから、こんなことが二度とないように。オレがよるの所有物であるという自覚をちゃんと持てるように。
どんな厳しい制限も、どんな酷いお仕置きも、受けるよ。
…、そう。
(努めて穏やかな声音でそう返して)

では、

(1)契約書製作者主人が明確に「命令である」と宣言した事柄に契約者ファニー・メルヒェンは原則従うこと。ただし、巨大冒険者ギルド『ローレット』(以下、ローレット)経由の依頼に於いて受託した依頼の達成に著しく困難が生じるものであると判断される場合はこれらの命令を一時的または全面的に拒否してもよい。

(2)主人の眷属及び所有物に契約者は故意に肉体的・精神的危害を加えてはならない。ただし、自身が危害を加えられ身の安全を確保するための自衛、及びローレット経由の依頼においてハイルールに背かず、合理的判断に基づく作戦が行われる場合はこの限りでは無い。

(3)契約者は重傷状態のPPP使用を禁止とする。これは(1)よりも優先される。

(4)契約者は自害を禁止とする。これは(1)よりも優先される。

(5)本契約は状況・都合に応じて主人が改訂できる権限を所有し、改訂した内容は契約者に告知の上、証人1名の署名によって再締結され実効を持つものとする。

こういう内容でいいかな?
(サラサラと羊皮紙に内容を書き連ねて)
…………うん。異論はないよ。
了解した。
では契約者のところにサインと……この紙をクウハに見せて証人の所にサインを貰っておくれ。
2人分のサインを貰ったところで契約が成立ってことで、アタシとキミの所にそれぞれ契約書が残る様にするから。
契約内容に関して具申がある場合はまた手紙とかで報せておくれ。
こうして相談の上で変更などを加えるとしよう。
(もう片方の羊皮紙に文面を移して2枚の紙に手をかざしてから、片方を子犬に渡そうと)
…………Yes, My Lord.
(羊皮紙を受け取り、どこからともなく虹色の羽ペンを取り出すと、青いインクで契約者のところにさらさらと『Funny・Märchen』とサインを書く。役目を終えると羽ペンは瞬く間に消えてしまった)

……改めて、ごめんなさい。
信頼を、得るために……オレには差し出せるものがなくて。
言葉だけでは足りないと思って……烙印を受けるこうするしか、方法が思い付かなくて。
…………本当に、ごめんなさい。二度と、こんなことはしないって、誓います。
どんなお仕置きも、受けます。
いまここで衣服を脱いで、花の烙印がまだ現れてないことを、確認してもらっても、構いません。
(姿勢を正し、深々と頭を下げ、しっかりとした声音でそう主人に告げる)
…確認は不要だよカンタベリー。
手紙に書いた通り、キミには怒っていない。
防ぐことのできなかったアタシの落ち度だからね。
(ゆっくりと首を振って)
………吸血鬼たちに、向かう怒りを、少しでもいいから、オレに向けることは、出来ませんか……?
(頭を下げたままの姿勢で、懇願するようにそう問い掛ける)
それが目的かい?
(静かに問いかけて)
……お怒りは、ごもっともでしょう。
貴方の所有物に対する執着を、軽く見積もっていた自分に非があります。
先程お伝えした通り、焚き付けたのは自分です。
彼はあのまま、誰にも烙印を付けずに逃げるつもりでいたかも知れない。
……自分は、烙印を付けられたんじゃない。んです。
…………お叱りを受けるべきなのは、自分です。
(膝の上に置いた拳をぎゅぅっと握り締めて、更に頭を深く下げる)
論外だね。
本来ならその羊皮紙も焼き払ってやるところだが、健気なあのコの顔を立てるとしよう。
今日はお帰り。
…………わかり、ました。
……失礼します。
(羊皮紙を持って席を立つと、もう一度深く頭を下げ、音を立てないように部屋から出て行った)
(ぱちん、と指を鳴らしてその場から消える)

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