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惑いの花酒亭

【酒場/RP-2】

黒豹がたっぷり惰眠を貪ったその夜、酒場に降りてみれば人気がない。
カウンターにはこの酒場の女主人からの置手紙。

『帰省します、お代は使った分だけ』

簡潔に過ぎるそれを読んで黒豹はひょいと肩を竦めた。
つまり、ここの女主人が戻るまで飲み食いするものは自分で用意しなければならないらしい。
本当に商売をする気があるのか、首を傾げながら黒豹はカウンター内に入っていった。


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女主人が帰省してしまいました、しばらく戻ってこないようです。
食べたいモノ、飲みたいモノは酒場の中から自分で用意しましょう。

料理をしない、できないキャラは調理の際にダイス判定。
偶数で成功、奇数で失敗。
出来上がったものは責任をもって処理しましょう。

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まあ、料理はこんなもんにしておくわ。ラダが用意してくれるならよ。
(使った調理器具を片付け、少し冷えた茶を飲み干す。)

乾燥させたカツオや昆布で出汁を取って、味噌を溶いた料理が味噌汁だな。
俺がいた世界の、一般的な家庭料理だ。主菜じゃねえが、汁物だな。
「毎朝君が作る味噌汁が飲みたい。」てな結婚の申し込み言葉もあったくらいだしよ、
朝飯にゃ味噌汁がつきものだったぜ。うちの組でも。当番には必ず作らせた。

まあ、こういう個人でやっているような酒場は、半分趣味みたいなもんだろうよ。
酒を出すのも、料理を作るのも、一人だと大変だしよ。
…実際に店放ったまま里帰りしてるくらいだしなぁ。
俺達がいるから開けたままにしたのかもしれねえが、よ。
(再度お茶を淹れ、ずずず…とのどを潤す。)

薬はいつの時代もお上に規制・制限されるもんだぜ。
純粋にあぶねえからな。毒になろうと薬になろうとな。
常習性のあるクスリだってあるからなぁ。
…ウチのシマじゃクスリはご禁制だったがよ、
ルールを知らねえ奴らもいたから、その度潰していたがな。

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