そこには黒ずくめの男が一人、ボロボロのベンチに腰掛けていた。
特異な風貌とは裏腹に沢山の鳥たちに囲まれそれぞれと遊んでいるようだ。
少しばかり様子をうかがうと、時折肩に止まられては頭を突かれたり喧嘩する鳥たちの間に割って入ったりとまさしく平和この上ない光景であった。

（鳥達へ向けた音色を聞いてふわりと微笑み）
…そう。貴方、彼らを好いていらっしゃるのですね。

…と、あら？
（新しく来たお二人に向き直り）
まぁまぁ、今日は。お邪魔していますね。
そちらのお嬢さんはアルエットさんと仰るのですか？