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和風バル【潮騒】
(扉が開いて、現れたのは齢二十も半ばほどの女。)
(…カラン、と下駄が鳴り、着物の乱れを少し気にしながら、立っていた。)
…お今晩は…旦那はん見たとこ、お店閉める手前やったんやろに
うちのせいで、偉いすんまへんなァ…。
お月さんも綺麗やし、こないな夜は…勿体ない思て。
ほんで、落ち着けるええ店あらへんやろかて、探しとったら
此処の店から漏れる灯に、気ぃついて。
…思てた通り、素敵なお店やし、何より…ええ男やわァ。
女一人やけど、お願い出来ますやろか?
(軽く会釈を済ませ、柔らかく微笑むと、店主の返事を待った)
(…カラン、と下駄が鳴り、着物の乱れを少し気にしながら、立っていた。)
…お今晩は…旦那はん見たとこ、お店閉める手前やったんやろに
うちのせいで、偉いすんまへんなァ…。
お月さんも綺麗やし、こないな夜は…勿体ない思て。
ほんで、落ち着けるええ店あらへんやろかて、探しとったら
此処の店から漏れる灯に、気ぃついて。
…思てた通り、素敵なお店やし、何より…ええ男やわァ。
女一人やけど、お願い出来ますやろか?
(軽く会釈を済ませ、柔らかく微笑むと、店主の返事を待った)
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ぽっかりと浮かぶ白銀の月だけが、その輪郭を照らし出していた。
(……静かなモンだ)
【潮騒】から零れる柔らかな橙の光に夜闇を暴く無粋さはなく、カウンターの向こうでは、蒼い着流しの男が相変わらず煙管をくゆらせている。
ほんの数刻前まで依頼帰りの特異運命座標達と共に溢れていた喧騒も過ぎ去り、今は波の音が響くのみだ。
「あぁ、そうさな。もう誰も来ねぇようなら、そろそろ閉め――」
煙を吐き出すと、店の奥へと気だるげな声を投げようとして。
扉が開く音に「おっと」と言葉を呑み込み、入口へと顔を向けた男は、目を細めて笑った。
「――よう、いらっしゃい。
お前さんが、本日最後のお客ってワケだ。ゆっくりしていってくれや」
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◆こちらは、「一番最初に訪れたPC様」との【1:1】用スレッドになります。
既知・未知・未成年の方でも大歓迎。まったりお話できると嬉しいです。
◆時間帯は夜。シリアスや多少のメタ発言もOKです。