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彷徨の日々

そこは例えば 行商の帰り道

先の賑わいを見せた、イレギュラーズ達の一連のオリエンテーション。
街のとある広場で幽焔の少女もまた不慣れな日雇いの行商を行い、これを無事に終えた。
売上も上々好調、お陰で当面の旅の路銀は確保できただろう。

しかし、予想外の出来事も起きた。
まさか仕事を手伝ってくれる人がいるとは思わず、奇妙な縁ができた。

これは行商を終えた後、雇われた店に戻るまでの間。
陽が沈み、夜の帳が下り始めた街の路地で交わされる、少女と少女と会話の一幕。

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(街の明かりが灯り始め、家では夕餉の食卓が、酒場では威勢のいい笑い声が出始める時刻。
そんな街中の路地を、ごろごろ、ごろごろと手押し車の車輪の音が響く)
え、っと……ユエナさん、でよかったですか?
今日は……ありがとう、ございました。

お手伝い、してくれた分……お給金も、ちょっぴりだけど、分けたいですから。
お店まで、付いてきてくれると……嬉しい、です。
(商品が空になって軽くなった手押し車を押しながら、手伝ってくれた少女に声を掛ける。
前髪に隠れがちの目から覗き込むように見て、どんな子なのかと様子を伺いながら)

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