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彷徨の日々

そこは例えば 行商の帰り道

先の賑わいを見せた、イレギュラーズ達の一連のオリエンテーション。
街のとある広場で幽焔の少女もまた不慣れな日雇いの行商を行い、これを無事に終えた。
売上も上々好調、お陰で当面の旅の路銀は確保できただろう。

しかし、予想外の出来事も起きた。
まさか仕事を手伝ってくれる人がいるとは思わず、奇妙な縁ができた。

これは行商を終えた後、雇われた店に戻るまでの間。
陽が沈み、夜の帳が下り始めた街の路地で交わされる、少女と少女と会話の一幕。

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はい……賑やかで、新鮮で、見た目からして、皆違う人……ばかりで。
人と会うだけで、興味深いこと……いっぱいです。
特異運命座標……イレギュラーズ。この世界で、何をすれば……いいのか。
まだ……ふんわり、してますけど、ね。
(小さく小さく口角を上げて、少女に向けて微笑み返す。世界の事情はまだ上手く理解できていないが、取り敢えず生きていけばいいのなら、通じ合える相手がいる方が、日々も楽しいだろう)

私は……風邪とか、病気とか、あるのかな。ちょっと……分からない、ですね。
でも、用心は……しなくっちゃ。倒れちゃったら……旅も、できないし。
(危ういほど薄着な少女に対して、こちらはワンピースにケープ、手袋にタイツと肌の露出が顔だけという防備状態。そういう点でも正反対だと言える)

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