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森の洋館

【RP】ゆめかうつつか

酷く残酷な現実に心砕かれた少女達は、白い手と手を取り合って夢の世界に逃げ込みました。

二人きりのエンドロール。
例えそれがIFであっても、目覚めなければそれが現実。
悲しむことにも、痛むことにも、虚しさに溺れることにさえも、もう疲れてしまったから。
だからこれでいい。これがいい。
現実はとても残酷だから。


……けれど現実は。
二人が思うより、きっと、ずっと。

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ええ、そんなこともあったわね。
(白く小さな手を伸ばし、幼子にするのと同じ様に彼の髪を撫でてやる)
でも、ダメよ。貴方は優しいから。
私を食べてしまったら、貴方はずっと苦しむのでしょう?
だからやっぱりいけないわ。

私達。
貴方が望みさえするのなら、いつだって眠らせてあげるつもりだった。
カミサマの手すら届かない安寧の園へ。
全てのしがらみを捨て、新しい物語を。
痛み、苦しみ、悲しむ貴方を、もう見たくはなかったから。
けれど貴方は今の貴方のままで、生きていくことを選んだのでしょう?
それでいいのよ。それでいいの。

貴方が貴方らしく前を向きさえすれば、また新たな出会いがあるでしょう。
貴方がまだ知らない明るい場所へ、手を引いてくれる誰かがきっと現れる。
それは私達には出来ないことなの。
だから、さよならをしましょうね。

有難う、私を愛してくれて。
貴方をずうっと愛しているわ。
(濡れた頬へ口付けを一つ。
腕の中から抜け出し、彼から離れ、彼女の傍に身を寄せる)

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