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森の洋館

【RP】ゆめかうつつか

酷く残酷な現実に心砕かれた少女達は、白い手と手を取り合って夢の世界に逃げ込みました。

二人きりのエンドロール。
例えそれがIFであっても、目覚めなければそれが現実。
悲しむことにも、痛むことにも、虚しさに溺れることにさえも、もう疲れてしまったから。
だからこれでいい。これがいい。
現実はとても残酷だから。


……けれど現実は。
二人が思うより、きっと、ずっと。

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(そう。起きたって何も変わらない。
私達が目覚めても、目覚めなくても、彼の運命は変わらない。
彼から自由を奪い去った契約が解かれる事はなく。
主人の猫父様の猫”という役割が変わる事はない。
定められたその運命に苦しめられる日があったとしても。

……けれど、「不要な背景だった」など誰にも言わせてなるものかと腹の奥で感情が猛る。
だって、だってそうだ。
例え多くを為したわけではなかったとしても。
彼の一番脆い心を必死で護り抜こうとしたのは。
私とこの子無力な少女達だという自負はあって。
だから。

──“連れて行って”って、言わなくていいの?)

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