酷く残酷な現実に心砕かれた少女達は、白い手と手を取り合って夢の世界に逃げ込みました。

二人きりのエンドロール。
例えそれが夢（IF）であっても、目覚めなければそれが現実。
悲しむことにも、痛むことにも、虚しさに溺れることにさえも、もう疲れてしまったから。
だからこれでいい。これがいい。
現実はとても残酷だから。


……けれど現実は。
二人が思うより、きっと、ずっと。

(いらない。いらないの。いらないよ。こうして話しているのも動いているのも生きてしまっているのも億劫で今すぐ消え去りたいのに思考（セリフ）が展開（ストーリー）が生まれて『有原卮濘（わたし）』が再構築（リビルド）されていくの生きたくない動きたくない考えたくない死人は死人らしく放っておいてあぁもうどうしてこんなにもセリフが回るのもうなにもしないって決めたのに逃げたのに消えたのにいやだ、やだ、やぁ……っ！)

ぎゅっ、っと閉じている瞼がさらに潰れて、一筋の雫が床を濡らした