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シキアの樹

【RP】葉も落ちる季節となりまして。

寒い。
寒いを通り越して、ちょっとだけ眠い。

藤。本来ならば四月、五月頃に萌え出ずる緑の葉と共に満開になり、六月末には花が落ちている。
秋ともなれば葉も落ち始め、春の花精であるならば本来なら活動も鈍くなる季節。
けれど、何の因果か己は元の世界では枯れずの藤として育ち、花が枯れ切る前に新しい花が咲き、葉が落ち切る前に新しい葉が芽吹く。
そういう、人知を超えた存在だった。

けれど、この世界では違う。
生きようとしなければ、己と言えど死ぬのだ。

と言う訳で。
シキアの程近く。
寒々しい風の吹く湖畔で、藤の精は食事をしていた。


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1:1RP、八千夜と先着一名様
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誰か遊んでー!

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(透き通った水を湛えた湖畔に腰を下ろして、ひとつ溜息を吐く。この、自ら食事の時間を設ける、と言うのにはまだ慣れない。
 冷たい水に裸足の両足を浸けて、じんわりと染み込む水の感覚に心地好さそうに瞳を細めた。そうしながら、しゅるりと着物の隙間から太い蔦を何本も伸ばす。伸びた茶色い木肌の太い蔦は、土の中へ潜り込んで根を張って行く。あとは、燦々と降り注ぐ陽光を思いっきり浴びるだけ。
 本体を置き去りにしてしまった日から、2ヶ月ちょっと。
 流石に、何らかの手段を講じないと存在が疲れて来ていたから、どうにかして本体があった頃と同じように栄養を取り入れようとした結果が、この方法だった)

……あー……染みる……気持ちいー……。

(はふ、と息を吐き出して、メゾソプラノがうっとりと呟く。
 本体がないって、本当に、本っ当に不便だ。自由に力も蓄えられなければ、心安らいで寝る場所もない。
 でも、新しい世界も楽しくはある)

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