ギルドスレッド
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シキアの樹
(小さく振られた手。自分に向けられたものだと、少ししてから気付いた。慌てて頭を下げる。
そうして何時の間にか、沢山の人に認識されていた事にも気が付いた。
そのままで居るのはあまりにも失礼だろう。意を決して、歩くのに慣れずに震える足で、少しずつ近付く。
そうして、彼の人達の輪から、一歩だけ間を空けた場所で足を止めた)
あ……ええと、その……。
(初対面という緊張と、何を喋って良いのやらという戸惑いが入り混じった様子で、恐る恐る口を開き。そして――)
今日は、月も出て、とても良い夜、ですね……。
(漸く出た言葉は挨拶ではなく、そんな言葉だった)
そうして何時の間にか、沢山の人に認識されていた事にも気が付いた。
そのままで居るのはあまりにも失礼だろう。意を決して、歩くのに慣れずに震える足で、少しずつ近付く。
そうして、彼の人達の輪から、一歩だけ間を空けた場所で足を止めた)
あ……ええと、その……。
(初対面という緊張と、何を喋って良いのやらという戸惑いが入り混じった様子で、恐る恐る口を開き。そして――)
今日は、月も出て、とても良い夜、ですね……。
(漸く出た言葉は挨拶ではなく、そんな言葉だった)
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お空にはまぁるいお月様。
ちらほらと千切れた雲の間から差し込む光は明るく。
灯り要らずの今宵は、異界の行事に曰く「お月見日和」
シキアの下では、小さな合唱団がちろりろと鳴いていて。
涼やかな秋の夜を彩っていた。