形式はなんだっていい。ただ、話せればそれで。

──誰か来るかね？

やっほー

ん、来たのか　レイリー

うん、なんとなく目の前を通りかかったら、幸潮がいたから。

なんだよぉ　我はいつもどこにでもいるだろぉ

それはそうかも？しれないけど、目に入ったら声をかけたくなるのよ

…ありがとな

まぁ何かするかえ？

何かって言われても、こういうカウンターだとお酒ぐらいしか思い浮かばないわね。他に面白い遊び、ゲームとかあるかしら？

ははは。
何も用意してねえよ。
愛してるの言葉以外は。
ほら、軽くワインでも飲みな

ありがとう。私も愛しているわよ、幸潮。

それじゃあ一緒に飲みましょうよ

ん、乾杯。

ううん、かんぱーい！

かんぱーい！

……気分あげんの我に似合わんだろ

合わなくても、やりたいときはやればいいのよ

えぇ〜〜……?

だって。楽しいと思えることを、やりたいことをやれることが、私はいいと思うからね

そうかぁ〜……やりたいことなぁ〜…………

（そっとレイリーの髪を梳いてキスをする）

あっ（そのまま嬉しそうに受け入れる）

……愛してる。
準備してるって言っただろ？

真っすぐぶつけられると嬉しい。愛してる、幸潮

うん、知ってる。
ありがとな。

こちらこそ。ってことで、それじゃあ、ゆっくりお話でもしてみる？

知りたいこととか聞きたいこととかお互いあるかもしれないし。

知りたいこと、か……私には何も背景がない。
私がここにいることに納得できる様理屈を捏ねているだけだ。だからそう面白いことは何も言えない、伽藍堂だぜ？

……そして、逆に。相手を知ることも苦手なんだと。アイツに叱られた。もっと相手に興味を持てと。
はぁ……全くその通り…なんだろうな。これを言って何が変わるわけでもないのに、言い訳ったらしく逃げようとしてるのが証拠だよ

そっか、じゃあ、いまからここにいる理由や背景とかを作っていくとかでもいいんじゃない？たとえば、こんなことやりたい、こんなことは楽しい、とかそんな感じで

私もほんとうにそうやって生きてきたんだしね。

結局何がしたいか──汝ら、特にレイリーの行先を見たい。
それだけよ。楽しいはふとした時につまらなくなったりって揺らいじまうのが難点だ。

私の行き先ねー。分からないし、決めてないわよほんと。多分、まずはこの戦いが終わったら、どこか旅に出ようと思ってる事だけ。

……できれば、異世界とか行ってみたいけどね

外つ世か？
そう、か……(珍しく思い悩む

行ってない所へ行きたいっていうのと、混沌周るのも面白いけど、そうじゃないところも回ってみたいなぁと、あいつの異分体とかいそうかなぁってのとね。……友人の行く末が心配なのもあるけど、そっちに干渉できるかは分からないしねー。

そうかぁ。
ま、どこにいようと我はついていくよ。
汝の勇姿を書き記し続けなければいけないからな。

……やっぱり、それ嬉しいとともにどこが恥ずかしいわ。