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Migrateur

《第2章》せせらぎ

レガド・イルシオン某所、木漏れ日揺れる緑の中。
幻想種の老夫婦が営むちいさなちいさな喫茶店。
其処は街からすこし離れた木々の中にひっそりと扉を構えている。

落ちる水の音をたよりにやってきた『おきゃくさま』。
ヒトも、動物も。此処ではみいんな、おもわず笑顔になってしまうんですって!

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おきゃくさま:ポシェティケト
https://rev1.reversion.jp/character/detail/p3p001802

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(年季を帯びてつやつやと光る椅子と机。はじめて来たのに、どこか懐かしい)
(暖色系のあかりはやわらかく、木漏れ日と合わさって心地よかった)

そっか、ポシェは森にいた時間のほうが長いものね。
でもでも、平気さ!僕がいっしょのときは、僕の『ふつう』を教えてあげられる。
ポシェのねがいごと、かなえてあげられた!

(そしてそれは、雲雀にとってもうれしいことなのだと)
(メニューから顔を覗かせ乍ら、ぱちりと片目を瞑って見せて)

(『まあ、まあ。ふふふ、元気なお嬢さまたちだこと』)

(なんて。老婦人が楽しそうに笑ってくれるものだから)
(照れくさそうに頬をばら色に染めた雲雀、ちょっぴりもじもじし乍らご注文)
(『ふわふわカスタードと木いちごのタルト』。それから、ふたり分の紅茶!)

…………注文、できたね!

(やり遂げた顔の鹿へ、こっそり耳打ち)

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