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Migrateur
そう、家族で!
父さんも母さんも、いろんなせかいを僕に見せてくれたんだ。
とまり木はそのたび変わるけれど……。
いろんなひとたちのくらし。
どんな景色を見て、どんなものを食べて、どんなことを思うのか。
足を進めるたび、ものがたりの頁をめくるみたい。
だから僕、旅をするのがだいすき!
(『いつか』を強請る鹿のことのはに、もちろんいいとも、なんて大きく頷き)
へえ!それって、すてき!
ポシェの家族のなかでは、そうした『地図』のひとを、暮らしのみちしるべにしているんだね。
(なれば自分の母は、彼女の言う地図に相応しい)
(はにかむ鹿につられて、雲雀もまた、にこにこと嬉しそうに微笑んで)
自分のからだが贈り物のひとつだなんて、いいなあ、格好いいなあ!
……あっ、ほんとだ!ポシェの歩いたあと、あしあとがついてない!
(とこらとこら。足跡は確かに聞こえるのに、草花には傷ひとつついていない)
(まるで、彼女の蹄だけ。ふんわり、やわらかいものに包まれているようだ)
僕のおくりもの?ふふ、それはねえ。
(悪戯に目を細めて見せたなら、繋いでいない片方のてのひらを)
(いっぱいに広げて、そらに翳して)
『――もしもし、ごきげんいかがですか?』
(なんて、歌うように告げたなら。ちかちか、木漏れ日が微かに揺れて)
……『きょうはとってもうれしい』って!
だから、今日のそらは泣き出したりしないよ。
父さんも母さんも、いろんなせかいを僕に見せてくれたんだ。
とまり木はそのたび変わるけれど……。
いろんなひとたちのくらし。
どんな景色を見て、どんなものを食べて、どんなことを思うのか。
足を進めるたび、ものがたりの頁をめくるみたい。
だから僕、旅をするのがだいすき!
(『いつか』を強請る鹿のことのはに、もちろんいいとも、なんて大きく頷き)
へえ!それって、すてき!
ポシェの家族のなかでは、そうした『地図』のひとを、暮らしのみちしるべにしているんだね。
(なれば自分の母は、彼女の言う地図に相応しい)
(はにかむ鹿につられて、雲雀もまた、にこにこと嬉しそうに微笑んで)
自分のからだが贈り物のひとつだなんて、いいなあ、格好いいなあ!
……あっ、ほんとだ!ポシェの歩いたあと、あしあとがついてない!
(とこらとこら。足跡は確かに聞こえるのに、草花には傷ひとつついていない)
(まるで、彼女の蹄だけ。ふんわり、やわらかいものに包まれているようだ)
僕のおくりもの?ふふ、それはねえ。
(悪戯に目を細めて見せたなら、繋いでいない片方のてのひらを)
(いっぱいに広げて、そらに翳して)
『――もしもし、ごきげんいかがですか?』
(なんて、歌うように告げたなら。ちかちか、木漏れ日が微かに揺れて)
……『きょうはとってもうれしい』って!
だから、今日のそらは泣き出したりしないよ。
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幻想種の老夫婦が営むちいさなちいさな喫茶店。
其処は街からすこし離れた木々の中にひっそりと扉を構えている。
落ちる水の音をたよりにやってきた『おきゃくさま』。
ヒトも、動物も。此処ではみいんな、おもわず笑顔になってしまうんですって!
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おきゃくさま:ポシェティケト
https://rev1.reversion.jp/character/detail/p3p001802