ギルドスレッド
スレッドの一部のみを抽出して表示しています。
Migrateur
(繋がれたてのひらのあたたかさ。どこか懐かしくて、ああ、とてもやさしい)
(ととっと、軽い所作で駆け上がる黒猫の優雅な仕草に目をまあるく見開いて)
ふふ、そうだ。そうだね、りんちゃんも、いっしょに帰ろう。
…………そ、そうだよ!僕が蜻蛉をおまもりしながら帰るの!
(淑女をエスコートするのは、紳士のおつとめ。なればこそ、これは譲れないもの)
(さよならが惜しいだなんて。紅いくちびるが紡いだことのはに、目元に朱をのぼらせ乍ら)
ぼ…………ぼくも、さよならするの、ちょっぴりさみしい。
でも、でもでも。そしたら、『またね』って言えるから!
蜻蛉とまた遊ぶ約束ができるから、だから、明日はもっとうれしい日になるよ。
(別れ際。其れが短い別離だとしても、離れ際はすこし寂しい)
(けれど、次への楽しみも。きっと、いとおしい時間になる筈だからと)
おひさまが沈んだら、おつきさまと、おほしさまが顔を出すよ。
僕は夜のやさしいひかりもすきだけれど……ふふ!
おばけにたべられちゃったら大変だもの。
おうちにかえろ、おやどにかえろ!
(からん、ころん)
(軽やかな下駄の音が、耳に心地良い)
(別れ際。彼女のてのひらを、一度ぎゅっと握って)
また、あそぼうね!
(今度も、きっとすてきなところへ連れて行って見せるから、なんて)
(満面の笑顔を咲かせて、『また』の約束ひとつ)
(何度も何度も振り返り乍ら、雲雀は彼女に手を振っていた)
(――今日の絵日記は、たくさんの花びらを添えよう!)
(ととっと、軽い所作で駆け上がる黒猫の優雅な仕草に目をまあるく見開いて)
ふふ、そうだ。そうだね、りんちゃんも、いっしょに帰ろう。
…………そ、そうだよ!僕が蜻蛉をおまもりしながら帰るの!
(淑女をエスコートするのは、紳士のおつとめ。なればこそ、これは譲れないもの)
(さよならが惜しいだなんて。紅いくちびるが紡いだことのはに、目元に朱をのぼらせ乍ら)
ぼ…………ぼくも、さよならするの、ちょっぴりさみしい。
でも、でもでも。そしたら、『またね』って言えるから!
蜻蛉とまた遊ぶ約束ができるから、だから、明日はもっとうれしい日になるよ。
(別れ際。其れが短い別離だとしても、離れ際はすこし寂しい)
(けれど、次への楽しみも。きっと、いとおしい時間になる筈だからと)
おひさまが沈んだら、おつきさまと、おほしさまが顔を出すよ。
僕は夜のやさしいひかりもすきだけれど……ふふ!
おばけにたべられちゃったら大変だもの。
おうちにかえろ、おやどにかえろ!
(からん、ころん)
(軽やかな下駄の音が、耳に心地良い)
(別れ際。彼女のてのひらを、一度ぎゅっと握って)
また、あそぼうね!
(今度も、きっとすてきなところへ連れて行って見せるから、なんて)
(満面の笑顔を咲かせて、『また』の約束ひとつ)
(何度も何度も振り返り乍ら、雲雀は彼女に手を振っていた)
(――今日の絵日記は、たくさんの花びらを添えよう!)
キャラクターを選択してください。
- « first
- ‹ prev
- 1
- next ›
- last »
嘗ては人々の憩いの場所だったのだろう。
石造りの朽ちた東屋には時期を迎えた蔓薔薇が咲き綻んでいる。
生い茂る木々から零れ落ちる陽のひかりを受け乍ら。
ちいさな冒険者は目を細め、待ち人の姿を思い描いていた。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
おきゃくさま:蜻蛉
https://rev1.reversion.jp/character/detail/p3p002599