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Migrateur

《第1章》こもれび

レガド・イルシオン某所、町外れの小高い丘の上。
嘗ては人々の憩いの場所だったのだろう。
石造りの朽ちた東屋には時期を迎えた蔓薔薇が咲き綻んでいる。

生い茂る木々から零れ落ちる陽のひかりを受け乍ら。
ちいさな冒険者は目を細め、待ち人の姿を思い描いていた。

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おきゃくさま:蜻蛉
https://rev1.reversion.jp/character/detail/p3p002599

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(特にその行為自体に深い意図はなく、それは…彼女の癖。憶えておくためのもの)
(相手の匂い、ぬくもり、形…大切な相手なら、尚更の事でした)

ううん、反対…寂しゅうなったんやないの、こうしたかっただけ。
好きな気持ちが、よおけになると…こうしたなるの…本能…やろか?

(伸ばされた腕、そのまますっぽり抱きしめられる形になり)
(自分の腕も同じように、後ろに回す形で彼女の背中へと)
(苦しくない程度に加減をしつつ、ぎゅっと力を込めて)

言葉も大事や、でも、こないして身体でしか伝わらんこともある。
あったかい…嗚呼、生きてる…て、思うんよ。…それに、お花のええ匂い。
此処に、うちを連れて来てくれておおきに、楽しゅうございました。

(ゆっくりと身体を離すと、空を見上げて)

あと、もうそろそろ…行かんと。
お日さんも沈んで来たよって、だんだんと冷えて来る頃合いや。

(そう言い終わると、右手を差し出し「一緒に帰ろ?」と、一言告げて)

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