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Migrateur
(綺麗よ、なんて。手放しで告げられた賛辞に、ぽっと頬が林檎に染まり)
(もにょもにょと何やら口籠りながら身を縮めている)
(一丁前に、照れているらしい)
た、…………たまにはおひめさまも、わるくない……かも、しれない。
(女の子らしく。そんなの、自分には似合わない)
(でないと、男の子に負けてしまうから。そんな風に意地を張っていたのだけれど)
(13歳。雲雀も一応、お年頃であるらしかった)
ねこのて……母さんもそう言ってた気がする!
エプロンもね、ひとりで暮らすようになってから、買ったの。
とりさんが描いてあってかわいいんだよ。つけると、料理が上手になった気がするんだ!
(卵焼き。甘くてお出汁がじゅわっとするのが好き!なんて)
(自分では上手に作れないものだから、ここぞとばかりに自分の好みを主張して)
(一緒に台所にたったなら。彼女から『こつ』を享受してもらえるかしら?)
秋が過ぎて、空気のきれいな冬がきて……。
移りゆく景色をだいすきなひとと見ることができるのは、とってもしあわせなこと。
僕も!蜻蛉は、とっても大事なおともだち!
(不意に。彼女の紅い唇から紡がれた言の葉に、ぱちぱちと目を瞬かせ)
(彼女の意図を全て汲む事は出来なかったけれど)
……どうしたの?さみしくなっちゃった?
(ちょっぴり気恥ずかしさはあるけれど。彼女が動くよりも先に)
(ゆっくり立ち上がったなら、屈んだ彼女の頭を抱こうと、そっと腕を伸ばし)
僕、ちゃあんとここにいるよ。
蜻蛉のこと、置いていったりしないよ。
(もにょもにょと何やら口籠りながら身を縮めている)
(一丁前に、照れているらしい)
た、…………たまにはおひめさまも、わるくない……かも、しれない。
(女の子らしく。そんなの、自分には似合わない)
(でないと、男の子に負けてしまうから。そんな風に意地を張っていたのだけれど)
(13歳。雲雀も一応、お年頃であるらしかった)
ねこのて……母さんもそう言ってた気がする!
エプロンもね、ひとりで暮らすようになってから、買ったの。
とりさんが描いてあってかわいいんだよ。つけると、料理が上手になった気がするんだ!
(卵焼き。甘くてお出汁がじゅわっとするのが好き!なんて)
(自分では上手に作れないものだから、ここぞとばかりに自分の好みを主張して)
(一緒に台所にたったなら。彼女から『こつ』を享受してもらえるかしら?)
秋が過ぎて、空気のきれいな冬がきて……。
移りゆく景色をだいすきなひとと見ることができるのは、とってもしあわせなこと。
僕も!蜻蛉は、とっても大事なおともだち!
(不意に。彼女の紅い唇から紡がれた言の葉に、ぱちぱちと目を瞬かせ)
(彼女の意図を全て汲む事は出来なかったけれど)
……どうしたの?さみしくなっちゃった?
(ちょっぴり気恥ずかしさはあるけれど。彼女が動くよりも先に)
(ゆっくり立ち上がったなら、屈んだ彼女の頭を抱こうと、そっと腕を伸ばし)
僕、ちゃあんとここにいるよ。
蜻蛉のこと、置いていったりしないよ。
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嘗ては人々の憩いの場所だったのだろう。
石造りの朽ちた東屋には時期を迎えた蔓薔薇が咲き綻んでいる。
生い茂る木々から零れ落ちる陽のひかりを受け乍ら。
ちいさな冒険者は目を細め、待ち人の姿を思い描いていた。
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おきゃくさま:蜻蛉
https://rev1.reversion.jp/character/detail/p3p002599