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Migrateur
ほんとに!だって、毎日見たことない旅人のひとを見るよ。
ひとびとの数だけせかいが広がっているんだって。
それを知るたび、どきどきする。
この手を伸ばしたぶんだけ、つかみ取れるものも増えて行くんだ。
(時には自分から。時には、向こうから)
(そうして手を伸ばしあった分だけ、自分のせかいも広がっていくのだと)
(手を取ってもらうより。自分から取りに行くことの方がとくいかも?なんておどけて見せて)
ありがとう、蜻蛉。
僕ね、これからもっともっといろんなところに行きたいんだ。
いろんなひとと出会って、見て、聞いて……絵巻物の紙が、足りなくなるくらい!
そうして紡いだ僕のものがたり。ね、ときどきこうして、聞いてくれる?
(自分の世界が好きなのだと、きみが言ってくれるから)
(きみがのぞむまま、いくらでも!)
(僅かな間。少し遠い目をした彼女のまなざしを、見逃した訳では無かったけれど)
(彼女が其れを語ろうとしないなら、今は踏み入るべきではない)
(直ぐに笑みを取り戻した艶やかなかんばせに、ちいさな冒険者も顔を綻ばせ)
ひとびとの数だけせかいが広がっているんだって。
それを知るたび、どきどきする。
この手を伸ばしたぶんだけ、つかみ取れるものも増えて行くんだ。
(時には自分から。時には、向こうから)
(そうして手を伸ばしあった分だけ、自分のせかいも広がっていくのだと)
(手を取ってもらうより。自分から取りに行くことの方がとくいかも?なんておどけて見せて)
ありがとう、蜻蛉。
僕ね、これからもっともっといろんなところに行きたいんだ。
いろんなひとと出会って、見て、聞いて……絵巻物の紙が、足りなくなるくらい!
そうして紡いだ僕のものがたり。ね、ときどきこうして、聞いてくれる?
(自分の世界が好きなのだと、きみが言ってくれるから)
(きみがのぞむまま、いくらでも!)
(僅かな間。少し遠い目をした彼女のまなざしを、見逃した訳では無かったけれど)
(彼女が其れを語ろうとしないなら、今は踏み入るべきではない)
(直ぐに笑みを取り戻した艶やかなかんばせに、ちいさな冒険者も顔を綻ばせ)
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嘗ては人々の憩いの場所だったのだろう。
石造りの朽ちた東屋には時期を迎えた蔓薔薇が咲き綻んでいる。
生い茂る木々から零れ落ちる陽のひかりを受け乍ら。
ちいさな冒険者は目を細め、待ち人の姿を思い描いていた。
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おきゃくさま:蜻蛉
https://rev1.reversion.jp/character/detail/p3p002599