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Migrateur

《第1章》こもれび

レガド・イルシオン某所、町外れの小高い丘の上。
嘗ては人々の憩いの場所だったのだろう。
石造りの朽ちた東屋には時期を迎えた蔓薔薇が咲き綻んでいる。

生い茂る木々から零れ落ちる陽のひかりを受け乍ら。
ちいさな冒険者は目を細め、待ち人の姿を思い描いていた。

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おきゃくさま:蜻蛉
https://rev1.reversion.jp/character/detail/p3p002599

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(少しの沈黙、ハッと顔を上げて)

ほら、ここはこうして…こうやって、うん、焦らんでええんよ。
初めてにしては、上手い事出来てる。

(思わず手が出るも、ゆっくりでええよと声を掛け乍ら)
(朱に染まる頬、思わず抱きしめたくなる気持ちを抑えつつ、王子様談義に耳を傾けて)

秋になったら、どこへ連れて行ってくれるのやろ?
サティから届くお手紙も、きっと秋色…楽しみにしとかんと。
子供の我が侭はええの、たくさん言うてええんよ?むしろ言うて。
甘やかしたげるよって、そやなぁ…秋は、どんな服がええやろか。
景色も食べ物もそやけど、秋らしい装い考えるのもええもんや。

(装い…装い言うたら…と呟いた次の瞬間、何かを閃いたように口を開いて)

あと、お化粧も…そのうち、教えてたげるよって、楽しみにしとって。

(背伸びした仕草に、思わず目をぱちくりさせて。
 それに負けじと、唇に指を当てて同じように片目を瞑って見せてお返しを)

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