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Migrateur
振り返ると、迷いが生まれてしまう。
けれど、走り続けるだけだと、今度は自分を見失ってしまう。
だから……こぼれ落とさないように。
すこし息切れしちゃったときは、立ち止まって周りの景色を見ることもだいじなんだなって。
(痛い思いも、怖い思いも少なからずした)
(ちいさな冒険者は旅路の途中、挫折も知ったのだと、訥々と語り)
『全てを救う』なんて、傲慢なんだって、この旅の途中で知った。
僕のてのひらはちいさくて、掴み取れるものはまだまだ少ないけれど。
でも。それは、ぜんぶひとりでやろうとしていたからなんだって、知った。
(翳された花冠を見上げれば、其処で言の葉を一度区切り、)
だから…………えへへ。
そんなときは、こうしてとなりに居てくれるひとに。
『手伝って!』って言えるようになること。
それがとってもたいせつなことなんだって、僕、ちゃあんとわかったよ。
(一度失敗しても諦めない。生きている限り、必ず次があるのだから、と)
(ちいさな冒険者はそうしてまた、目を細めて笑った)
けれど、走り続けるだけだと、今度は自分を見失ってしまう。
だから……こぼれ落とさないように。
すこし息切れしちゃったときは、立ち止まって周りの景色を見ることもだいじなんだなって。
(痛い思いも、怖い思いも少なからずした)
(ちいさな冒険者は旅路の途中、挫折も知ったのだと、訥々と語り)
『全てを救う』なんて、傲慢なんだって、この旅の途中で知った。
僕のてのひらはちいさくて、掴み取れるものはまだまだ少ないけれど。
でも。それは、ぜんぶひとりでやろうとしていたからなんだって、知った。
(翳された花冠を見上げれば、其処で言の葉を一度区切り、)
だから…………えへへ。
そんなときは、こうしてとなりに居てくれるひとに。
『手伝って!』って言えるようになること。
それがとってもたいせつなことなんだって、僕、ちゃあんとわかったよ。
(一度失敗しても諦めない。生きている限り、必ず次があるのだから、と)
(ちいさな冒険者はそうしてまた、目を細めて笑った)
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嘗ては人々の憩いの場所だったのだろう。
石造りの朽ちた東屋には時期を迎えた蔓薔薇が咲き綻んでいる。
生い茂る木々から零れ落ちる陽のひかりを受け乍ら。
ちいさな冒険者は目を細め、待ち人の姿を思い描いていた。
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おきゃくさま:蜻蛉
https://rev1.reversion.jp/character/detail/p3p002599