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Migrateur
あら、…そないに気にせんでもええのに、ほんなら…甘えますね。
今度お逢いするとき、洗って綺麗にして返すよって。
(差し出された小さな心遣いに、思わず顔が綻んで)
(こんな小さいのに…どこで誰に教わったのやろ…と不思議に思い乍ら)
…そう、母上様の。
好奇心旺盛なのは、お母様譲り…なんやろか?
それにしても、分かりやすう描けとったし、誘惑が多て。
上手い事乗せられたんやないかと思たんやけど…
(聞こえないように、小声で呟いてから)
そんな笑顔見てしもたら、帳消しや。
…んーん、いや何でもあらへんの、こっちの話。
(首をゆっくり横に振ると、紅い唇に指をあてて、内緒の仕草を作った)
はいな、手入れされたお庭もええけど…こやって自由に咲くお花もええもんやなぁて。
トゲ…ああ、これ?まるで…触らんといてって、言うてるみたい。
…忘れとった、ほら…りんちゃん。
おリボンのお礼、言わんとね?
(肩にいた愛猫を胸に抱いたあと、ゆっくりと地上に下ろす)
(首の真ん中でチリンと鈴の音が鳴り、送り主の足元へと擦り寄った)
今度お逢いするとき、洗って綺麗にして返すよって。
(差し出された小さな心遣いに、思わず顔が綻んで)
(こんな小さいのに…どこで誰に教わったのやろ…と不思議に思い乍ら)
…そう、母上様の。
好奇心旺盛なのは、お母様譲り…なんやろか?
それにしても、分かりやすう描けとったし、誘惑が多て。
上手い事乗せられたんやないかと思たんやけど…
(聞こえないように、小声で呟いてから)
そんな笑顔見てしもたら、帳消しや。
…んーん、いや何でもあらへんの、こっちの話。
(首をゆっくり横に振ると、紅い唇に指をあてて、内緒の仕草を作った)
はいな、手入れされたお庭もええけど…こやって自由に咲くお花もええもんやなぁて。
トゲ…ああ、これ?まるで…触らんといてって、言うてるみたい。
…忘れとった、ほら…りんちゃん。
おリボンのお礼、言わんとね?
(肩にいた愛猫を胸に抱いたあと、ゆっくりと地上に下ろす)
(首の真ん中でチリンと鈴の音が鳴り、送り主の足元へと擦り寄った)
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嘗ては人々の憩いの場所だったのだろう。
石造りの朽ちた東屋には時期を迎えた蔓薔薇が咲き綻んでいる。
生い茂る木々から零れ落ちる陽のひかりを受け乍ら。
ちいさな冒険者は目を細め、待ち人の姿を思い描いていた。
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おきゃくさま:蜻蛉
https://rev1.reversion.jp/character/detail/p3p002599