扉がちりんと鳴り覗き込んだ店内は甘い香り零れるお菓子の秘密基地。
ショーケースに並んだ色んなお菓子たちが貴方にこんにちわ。
開け放たれた庭へ続く扉の向こうから来店者に気付かない
跳ね軽やかな少女の歌声が控えめに聞こえた。

*お招きした方と。

(18。まだ十にも達していないヘレンには未知の世界だった。)(ありがとうと、お礼を言って苺を一つ頬張り。貰ったそれを当然のように、半分の数はリェルフのために残した。)(というのをリェルフはわかったから。自分も二人に礼を言って苺を一つ口に放る。…18。その数字を若く感じるのは、己が年を取った証拠だろうか。) …何か、将来の夢、とかあるのか？