どんな行動をしたかの記録。
記録は大事よね？

（Keys of the kingdom/通常/ヤツェク）
殺し合いを楽しんでみてる誰かさんを楽しませてから、絶望に落としてやるさ。……なぁに、胸糞悪い話も、汚れ仕事も、良くある話だ。だから、ここで止めにゃあならん。

「こんな場所で死ぬつもりか？　生きて外へ出よう。朝焼けを見たくないか、白い雪を見たくないか……！」
おれは狩られる側（羊）に行く。悲劇的な物語にはリーダーの死が必要だ。だから、おれは、年の功とアニキカゼで羊どもの心をつかんでまずは彼らを先導する側になる。そして、薔薇の多い場所に「うっかり」誘導して、狼側と鉢合わせ、ローレットの仲間に殺されたふりをする。希望や何やを語っていた指導者が消えたグループは狂乱に陥るもんだ。そこに薔薇の効果もあいまって崩壊だろう……死ぬには自然的な流れだし、なにしろこれはお偉方も喜ぶ素晴らしく悪趣味な悲劇じゃないかね？　とんだ黒い羊（悪党）だな、おれは。言ってていやになってきた。武器はナイフではなくて素手で。首を折って一瞬で楽にするくらいはできる。体も鍛えているしな。

死んだ奴らの死を背負う、という言葉は綺麗だが、これからやるのは、殺戮の手伝いなのは変わらない。それでも……誰かが生きていたことを覚えていたい。だから、短い間に羊の奴らの名前や好きだった景色、思い出を聞く。これはおれの自己満足、罪の意識を和らげるための作業に過ぎなくても。そしてそのことを覚えておく。おれがやったことと一緒に、ずっと。ずっと。