じゃあ剣士ゴーレムは初手初見殺しの『ゆらぎ水月』からの『五花束・李桜桃梅杏』して『空谷幽境告天子』で追い詰めてから『潜り夜鷹』で異世界剣術ブッ殺しフルコース、馳走仕る！
お主らは単に邪魔にござる！　そう！　百合の間に挟まろうという不埒者がごとく！
killり捨てるに些かの躊躇なし――！（ッバアーン！）（こうかおん）

本命は……愛を語れというそこのコアにござる！
語らせるか！？　流れのメイドとして様々の台所に潜む無機物カップリングを愛でてきた拙者に！
よう候！　ならば拙者の一家言リストから取っておきを食らわせてやるござる！
それは……「酒盃と徳利」！　主の好みにもより申すが、互いに別離たれることなく有れと製造られたこの二人、その絆は海よりもまだ深く山よりもなお高い！　尊い！
そして互いに、夜な夜な主人への奉公（暗喩）にその身を委ねる（暗喩）のでござるが、愛でられるのはほとんど酒盃のみ！　徳利に口をつけよう（直喩）などという変わり者はおらぬゆえに！　何度も何度も徳利より酒精（隠喩）をなみなみと注がれ（暗喩）傾けられるたびに漏れる熱い吐息（暗喩）！　その痴態（暗喩）を見届けねばならぬ、それどころか片棒をかつがされる徳利の心境はいかばかりなものか！　想像するだにゾクゾクき申すなあ！
そしてあるよる、珍しく主人が早寝をした夜のことござる！　ついに！　辛抱たまらなくなった徳利が、微睡む酒盃を押し倒し文字数ッ！