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名もなき蝶の箱庭

中庭

屋敷へと続く門から隠れるように、さらにさらに奥へ続く先。
茂る森に隣接する、ひっそりとした場所。

のんびりお昼寝。
ひとり、黙々と鍛錬。
雨の日は、軒下で読書。

さて、今日は何をしようか――

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(にぁ…と、か細い声で鳴くちいさな猫。まだ、ひと月も生きたかどうかの、其れ。)
…まさか、食べるつもりじゃないだろうな?

(ため息をつきながら、漆黒に話しかけると、はやく持て。と言わんばかりに、仔猫を寄せてきた。)

あぁもう…なんで。俺は餌の面倒しかできないぞ。(ぼやきながらも柔らかい毛布で包み、抱き寄せる。獣は満足げに主人と認めた精霊種の後ろをついて厨房へ。。)

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