喫煙者に火を、吸わない人には暇潰しを。未成年にはお菓子かな それはとある街角に、いつの間にか現れた喫煙スペース。
手作りの灰皿スタンド、どこからか引っ張ってきたようなボロの椅子、申し訳程度の雨除け屋根……

「うん、俺が作ったんだよ。ここは空が良く見えるからね。
使いたい人は自由にどうぞ。火が無いなら貸してあげるし、煙草が無いなら貸しにしてあげる。
煙草吸わない人は、まあ時間潰しに話くらいは付き合うよ。俺は話すの得意じゃないし、煙草の匂いが移るのは我慢してほしいけど。
ああ、未成年者は吸っちゃ駄目だよ。これでも神様の犬だからね、そういうのは見逃せないや。
禁煙用のココアシガレットならあるから、それでいいなら銜えてて。食べたことないから美味しいかは知らないけど」