ここはPPP4周年をお祝いするSS作品を投下していくメタスレッドです。
もうギルドが出来てから1年以上ですよすごくないです？？

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ギルド外からの投稿も大歓迎のはずです！
みんなでPPPを盛り上げましょう！

参考：https://rev1.reversion.jp/page/4rd_ani

　そして、その大戦が解決した直後くらいに三周年の祭典があった様だが、自分達にそれを祝う体力が残っていたかどうかは、まぁさておき。

　――それから、僕らも成長したものだね。

　一年。
　一年だ。本当に、色々あった一年だった。
　冠位魔種と竜種との戦いから始まり、豊穣と交流し、新緑の妖精城の決戦に挑み、ひょんな事から知人と豊穣の領地を預かる事になり。
　縁があり、敵と交わり高天京で死力を尽くし、ラサで色宝の遺跡に臨み、幻想の古より来る内戦にも参加した。
　その他にも大小様々な依頼を受け、最近では練達でのVRMMOにかなり注力していたりもする。
　イレギュラーズとして真っ当に、そしてそこそこ勤勉に、しっかりと活動してきたと自覚している。
　自らが関わって来た幾つもの決戦はそれまで以前の物と比べても遜色のない物ばかりで、故にこそ……そんな日々を駆け抜けてきた一年に思いを馳せる。

　自らが後進であると言うのは紛れもない事実だ。
　しかし、この一年の経験を持つ彼は最早新人ではないと言うのもまた然りであろう。

　勿論、まだイレギュラーズの最上位層と比べれば数段落ちる。
　戦闘能力などは特にそれが顕著だろうが……それでも、この一年で積み上げてきた物は多い。
　それが間違いない物であるという自負がある。
　仮にそれが自惚れだとしても、そう思わねば申し訳が立たないと言う物だ。――“仲間”に。

「――……」

　そう思い、手元の荷物に意識を遣りながら彼方を……練達の方角に目を向ける。
　その先には、これから万感の思い持つ仲間達と共に挑む塔。この世の頂点が座す玉座にして最大最高のダンジョン――タワーオブシュペルがある。

　真実、神の如き力を持つ魔人の遊興であり、想像を絶する難易度を誇るのは間違いないだろう。
　冒険者としての技量や経験、勘がどれだけ役に立つのか。あるいはまるで役に立たずに脱落する可能性もあるだろう。
　しかし、仲間達とはその技量や経験を頼りに一緒に組む事になったのだ。
　あるいは、紡いだその縁もまた、この一年の働きの賜物だろう。

　期待は裏切りたくない。無様は見せられない。そして、成功に導いてやりたい。
　そう改めて自覚しながら、買い物の続きを――塔を攻略する為の入念の準備を続けるのであった。

　四周年、そして彼にとっては一年の成果の集大成と結実。
　冒険者が挑むべき魔塔の攻略、その結果は……いずれ語られる事だろう。

　End