ギルドスレッド
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ギャザリング・キャッスル
『新たなるプロローグ』
――先ず身体の感覚が戻り、次いで七感が急速に明白となってくる。
――若干の脱力感と酔う程に強い浮遊感。そして……着地。
――感じられる空気は兎も角、魔力は若干ながらも確実に異なる未知なる物。
されど、未知なる感覚でありながら、彼にとっては既知の経験だった。
即ち
「はろーざにゅーわーるど! 狭間の世界より運命の糸に手繰られてやって来た冒険者のカインだよ、コンゴトモヨロシク!」
「……今回の特異運命座標は随分と自覚がある奴が召喚されたでごぜーますね――」
そう。彼は、稀有ながらも既知の体験としてその感覚を理解していたカインは、またもや新たなる異世界に『召喚』される事となったのだ――!
◇◆
「なるほど。つまり僕はこの『無垢なる混沌』において運命逆転力――パンドラを獲得できる稀有(多分)なる存在として、色々したりしなかったりして滅びの運命を回避せん、という事だね、混沌の炎ー!」
「概ねそういう事でごぜーますね。ああ、主に特異運命座標の方が多く集っているギルド・ローレットは中二病の人にも優しーですから安心してくだせー」
「いや、僕はそういうのじゃないんだけど……まぁいいんだけ、どっ!」
そう会話しながら、カインは掌から魔力で編まれた幾条もの薄く光る縄、《マジックロープ》を生成し即前方に――訓練用のゴーレムの足を狙って投射する。
人型のゴーレムの足を絡めて動きを封殺し、悠々と戦闘を行う……お手本のようなありきたりな戦術を行使していた。
勿論、この訓練用のゴーレムとの戦闘はただ彼の力の示威という訳ではなく。
彼を召喚した信託の少女による慣例として、洗礼として行われている実力試しであり、それは召喚された物に掛かった非常に大きな力――“混沌肯定”の影響下における戦闘訓練として正しく機能している儀礼なのであった。
確かに対峙するゴーレムの強さは最下級の魔物並みで、多少でも戦闘の心得があれば容易く勝利できるものではある。
が、それはこの空中庭園に召喚された直後の特異運命座標には容易い事だが、容易くない事でもあるのだ。
特に彼の様な旅人……異世界より召喚された人々にとって混沌肯定、特に、『レベル1』と『不在証明』によって受ける混乱は大きくなりがちであり、そのままの状態で放り出しても良い様になる事は多くない。
その為、まずはここで訓練を通じて体感してもらう物なのだが――
――先ず身体の感覚が戻り、次いで七感が急速に明白となってくる。
――若干の脱力感と酔う程に強い浮遊感。そして……着地。
――感じられる空気は兎も角、魔力は若干ながらも確実に異なる未知なる物。
されど、未知なる感覚でありながら、彼にとっては既知の経験だった。
即ち
「はろーざにゅーわーるど! 狭間の世界より運命の糸に手繰られてやって来た冒険者のカインだよ、コンゴトモヨロシク!」
「……今回の特異運命座標は随分と自覚がある奴が召喚されたでごぜーますね――」
そう。彼は、稀有ながらも既知の体験としてその感覚を理解していたカインは、またもや新たなる異世界に『召喚』される事となったのだ――!
◇◆
「なるほど。つまり僕はこの『無垢なる混沌』において運命逆転力――パンドラを獲得できる稀有(多分)なる存在として、色々したりしなかったりして滅びの運命を回避せん、という事だね、混沌の炎ー!」
「概ねそういう事でごぜーますね。ああ、主に特異運命座標の方が多く集っているギルド・ローレットは中二病の人にも優しーですから安心してくだせー」
「いや、僕はそういうのじゃないんだけど……まぁいいんだけ、どっ!」
そう会話しながら、カインは掌から魔力で編まれた幾条もの薄く光る縄、《マジックロープ》を生成し即前方に――訓練用のゴーレムの足を狙って投射する。
人型のゴーレムの足を絡めて動きを封殺し、悠々と戦闘を行う……お手本のようなありきたりな戦術を行使していた。
勿論、この訓練用のゴーレムとの戦闘はただ彼の力の示威という訳ではなく。
彼を召喚した信託の少女による慣例として、洗礼として行われている実力試しであり、それは召喚された物に掛かった非常に大きな力――“混沌肯定”の影響下における戦闘訓練として正しく機能している儀礼なのであった。
確かに対峙するゴーレムの強さは最下級の魔物並みで、多少でも戦闘の心得があれば容易く勝利できるものではある。
が、それはこの空中庭園に召喚された直後の特異運命座標には容易い事だが、容易くない事でもあるのだ。
特に彼の様な旅人……異世界より召喚された人々にとって混沌肯定、特に、『レベル1』と『不在証明』によって受ける混乱は大きくなりがちであり、そのままの状態で放り出しても良い様になる事は多くない。
その為、まずはここで訓練を通じて体感してもらう物なのだが――
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投稿可能文字数上限が1000文字であることを生かして、1000字で完結するSSを投下していきましょう。
投下出来たら、右上の日付ボタンを押して発言を抽出してください。
そしてそのページのURLをTwitterにハッシュタグを付けてツイートすればOKです。
なお、SSの内容は問わない模様です。
公序良俗に引っ掛からない範囲とはなりますが、好きに書き連ねればそれがあなたの愛です。誇りましょう。
参考:https://rev1.reversion.jp/page/3rdContribution