「暇」
そうぽそりと呟きながら彼女は夜の街を歩いていた。
今日は予定している仕事もなく、だからといってお金に困っているわけでなく今から仕事を取ろうという気分でもない。
趣味の被服店巡りも拠点としてるこの町ではあらかた終えてしまっているし、そもそも夜中に空いている店も少ない。

だがしかし、暇だからといってすぐ寝て明日に備えることが出来るほど彼女は勤勉でもなかったし、朝方でもなかった。

困った――頭を抱えるまでにはないにしろ、先が見えずに首を傾げたそのときだった。

視界の端にある人物を捕らえる。
見慣れたエルフ耳に黒い髪。そして何よりかもし出す雰囲気が彼だと確信させた。

人ごみを掻き分けて彼の肩に手を置く。

理由はある。
彼と一つ約束をしてたこと。そして何より

「スティーブンさん。ちょっと一緒に飲みませんか？」

――今この瞬間、暇そうだったのだ。

　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　

このスレッドは
スティーブン・スロウ
イルリカ・アルマ・ローゼニア
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場所：【Bande†Fluegel】テーブル席

そんなに何持ってきてるんだか・・・寝床に要るのは毛布と枕くらいじゃねーの？（自分だとかなり無頓着）分厚いよ……こんだけあるなら適当に行っても大体あるだろ。メープルナッツにドライフルーツ、あとはロゼかカクテルって所か？

マットレスとか？　私もあんまり興味なかったんだけどあんまりお金持ってるの不安だから使った。

んーじゃあロゼかな？　銘柄はお任せでいい？
（手を上げてまた、店員さんを呼びつつ）

ま、ソファ寝床にしてる身からすりゃその辺にかけなかけると良いんだろうなぁ…たまにヨソで寝ると痛感するぜ。寝心地の良さに朝どころか昼まで寝てたくなる。

おう、それでいいぜー……あ、可愛い店員さんのスマイルも大盛で
（テキトーに店員に絡む）

（たぶん店員さんはにこっと答えてくれる）

ソファと比べると歴然かも。私も昼まで眠りそうになる。いい寝具はいいぞ？

ちなみにここの店員さんほぼイレギュラーズです。もしかすると街角で見た顔がいるかも？
（と、そんな話の間にワインとおつまみが持ってこられて受け取りながら）

寝床が良くなると出るのがつらくてなぁ・・・どうせ万年床になるんだし、家は適当でも良い気がしてるんだよなぁ。しかしそうまで言うと少し悩む。

そりゃ用心棒要らずで結構な事じゃないか。ま、俺みたいなフツーの奴とあんまし変わんねぇのなんて、覚えてる奴の方がすくねぇと思うがな…まずは、乾杯っと
（ヒョイとワインの瓶を持って渡したグラスに注ぐ）

切羽詰ったときはいやでも起きられますから……たぶん。

それでも一応気を使ってるみたいですけどね。……スティーブンさん、普通な人だっけ？　……ひとまず、乾杯。（自分からもまた、相手のグラスに注いでから、渡されたグラスを手に持って相手へ向ける）

諦めも肝心だぜ？（肩を竦めながら）

おっとっと、かんぱーい（軽くグラスを当てて、ぐびっと）
多少のギフトがあるくらいで、ふつーふつー。腕っぷしの弱さには自信があるぜ？

あきらめるほど重大なことじゃないと思う。……逆もまた然り、七日も知れないけど。
（グラスの当たる音を聞いてからゆっくりと一口）

……基準が高いだけなきがしますけど。ちなみにどんなギフトか聞いてもいい？

慌てて起きるような日ってのは大抵ろくでもない日になるもんさ。それなら諦めて二度寝するのも悪くない・・・

（ワインを飲みながら少し考える）言葉にしても良く分かんねぇタイプなんだよなぁ、コレ。
何なら試してみるかい？（ヒラヒラと手を振る）

"隣人"寝かせてくれるかは別の話ですけどね。寝られるなら二度寝も悪くないかも？

試す……他人に影響あるタイプ？　いいよ、どうすればいい？
（ドライフルーツを口の中に投げ込みながら）

寝かせて欲しいなぁ…美人が隣で寝てればもっといい。

そんじゃ俺の手にどこでも良いから触ってくれ。
（右手を差し出す）

美人に叩き起こされる落ちが見えた気がする。……するだけかも。

じゃあ……はい？　（差し出された右手にそっと左手を添える）

相手が美人ならそれはそれでご褒美かもな。バイトでも雇ってみるか・・・起きれるかもしれねぇ。

ふむ……あー……こりゃ微妙だな。怒ってはいないし飛び上がるほど喜んでもないってとこか
（手を握って難しそうな顔をする）

雇う……また斜め上な考えを？　それよりも孤児とか引き取ったほうが確実な気がする。

？　怒る……喜ぶ……感情を読む、かな？（握られた手をゆるりと見ながら首を傾げて）

子供の面倒見る方が大変だろう・・・あんましちっこいのはちょっとな。

そうそう、案外便利なんだぜ。ハッタリ掛けたりするにはな。細かい所まで分からなくても、一ぺんでも当てちまえば、相手と周りを巻き込んで引っ掻き回せる。
（とりあえずそのままにぎにぎしている）

仕込めば後々楽かもしれませんよ？　ええと……たしか他の世界ではヒカルゲンジとかなんだか言う手法だとか？

なるほど。確かに考えが分かるのは色々優位だ。一歩先に行ってそれをキープする……みたいな？
……じゃあ、こういうのは？（そういいながら自分のギフトをほんの一瞬解除する。体に満ちていく性欲。脳内麻薬で急速に感情が塗り替えられていくのを相手から見てどう映るのか。やや紅潮した顔を向けて、相手の反応を見る）（手がにぎにぎされてるのは気にしてない）

ソレ、我慢できずに手出して自滅する奴じゃん。さすがにこの歳でそれは無いわー

おーぉ？なんか妙に嬉しそうなどっか違うような…面白いワザもってんねぇ。面白いけど、コレ使う時ってむしゃくしゃしたとか、ヒマとかそんな感じの時か？（急に変わった感じに首を傾げつつ、様子を観察するようにじーっと）

なるほど……？　そういうものなんですね？
（なんとなくしか分かっておらずゆるく頷く）

ん、ん……合ってるような、違うような？　確かに一人で暇なときとかむしゃくしゃした時に使うこともあるけど。あとは……仕事をするときたまに。あとはどうしようもなくなったとき、かな。
（見られていることを気にする様子も無く、また一口ワインを喉に通す）

それに育てるとかより、俺は養われたい（ダメな発言）

ほほう。なるほど……確かにこの色気ならお仕事でも人気だろうねぇ。（読み取る感情にケタケタ笑いながら、グラスを飲み干す）おっと、おかわりするかい？

……ちょっと分かるかも。こっちに来る前は忙しかったから怠惰にすごすのちょっとたのしい。

こっちは私の余裕がなくなっちゃうからお得意様か乱暴ものだけ。……そう見えるように演技はするけど。……というか、どこまで判る？
（不思議そうに、首を傾げて）

うん、飲む。私も注いだほうがいい？

ほら、段々ベッドにひきこもりたくなーる。

触ってれば大体の感情は。まぁ御商売だってわかってもそこは付き合うくらいの分別はあるさ。喜んでもらえるのが一番なんだけどねぇ…アルマのソレは俺じゃ持て余しそうだ。
（手を放して空のグラスをクルクル回す）
そんじゃ、貰おうかな。

店主に毛布を引っぺがされる未来が見える。残念……

ずごい。こう、天敵だって思って嫌がりそうな人が一杯いそう。
コレに関しては私ももてあましてるから……そんなに気にしなくても良いと思うな？

はい、じゃあ……（ワインを手にとってゆっくりと注いでいく）

ミノムシになって抵抗しないとな。絶対に寝るって態度で示すんだ。

それが意外にコレも人気なコトもあるのよ。素直になれないタイプとかな。
なるほどねぇ、ほどほどにガス抜きはしときなぁよ・・・そのタイプは弾けると大変そうだ。

あーりがとよ。こっちもお返し。やっぱりなかなかいける口だねぇ、いつもは一人で飲むのかい？（ワインの瓶をくるっと回して注ぎ返す）

寝ながら蓑虫になる訓練……態度と技術、磨かなきゃ？

なるほど。確かにそういう女性にはたまらない……って感じになりそう？
ん、気をつける。そっち方面は向こうの世界で散々思い知らされてたから警戒心はある。だいじょーぶ。（ぶいっとする）

ん、いただきます。……これでも結構キてるほうだよ？　ほわっと心地いい感じ。（注がれたものをくいっとのみつつ）
いつもは一人……あ、向こうの世界にいたときは義姉ちゃんと飲んでた。それくらい？

あとは冷たい視線に耐える強い心かな・・・

そうそう、俺の顧客にはそういう手合いも多くてねぇ・・・ま、アフターサビスってやつだ。
なーるほどえねぇ。それならまぁ安心か。（トスっと指の間にちょっぷ）

そりゃよかった。俺の方が酔い潰されたらどうしようかと思ったぜ。
飲み友達ってのもいれば結構楽しいもんだぜ？

それはたぶんだいじょうぶ？（なんとなくどこからか来る自信）

なるほど……これは一杯落ちてきそう。
どうにもならないときは大体暴力案件だから……そのときは見る目が無かったってあきらめる。（ちょっぷを指で挟みながら）

そんなに強くないから大丈夫。むしろ義姉ちゃんには弱いっていわれてた。あの人がうわばみなだけだけど。
……じゃあスティーブンさんが私の飲み友達一号ということで？

強い心・・・俺にはないかなぁ。

おかげさんでこうして気楽に飲み歩けるわけだ。
その辺の目利きは難しいからねぇ。ヤリテの所を見つけるしかねぇな……かかったなぁ
（そのまま指を握る）

お、いいねぇ。俺が一号か。
ウワバミの相手はきつい、俺も昔は散々にやられたもんだ。起きたら二日酔いだわ財布は空だわ悪戯されてるわ・・・

じゃあれっつとれーにんぐ？

大事にしないといけないものの一つですね。周りの人から「なんかちがくね？」みたいなことたまにいわれますけど。
経験と直感がものをいう……んむ、つかまった？

ん、よろしくおねがいします？
義姉ちゃんはこう……めちゃくちゃからみ酒だったからわかる。そして最終的に町のお酒のみ散らかしすぎて怒られてた。（ちょっと懐かしそうに、グラスを揺らしながら）

無暗に冷たい目を向けられると心が折れるので、優しくしてほしい（ダメなタイプ）

自分が良ければいいんじゃねーかなー…とも、思ったり。
このように捕まえたつもりが捕まって……まぁ指のサイズ感見てるんだけどね。

おう、盛大によろしくするぜ。（とっぽとっぽワインを注ぎ）
街単位で怒られるとかやべーな。

引っぺがしに来た人には出来ない諸行っぽい？

まあそうですよね。私も気にしてません。
捕まえても絆すだけのテクニックは無いんだよね……指、は……どうなんだろ？　お手入れはそれなりにしてるけど。

おーいっぱいのむのむ？
町というか里というか……とにかく皆の距離感近かったから。やべーことにかわりはないけど。

じゃぁアルマに優しくしてもらう。寝てたら

悪くない。爪も妙な形なってないし、ネイルでも指輪でも遊びやすいな。
手触りも良い。

森に居た頃はそんな感じだったねぇ……あれはあれでよかったのかもしれない（ぐびぐび）

とりあえず、御代をいただければいくらでも？

そーですか？　自分じゃ良くわからないけど……（右の手には剣ダコとか合ったりするんだけど、とも思いつつ）

そーなんですか。……ちょっとだけ興味あります。そんな森。

その時には独り占めするだけ払っておかないとな。寝て起きてゴロゴロしながら過ごすのだ。

ふふふ、何しろこう言うのが俺の本業だからな。指輪でも指錠でも映えそうだ。

たまに行くだけにしとくといいと思うぜ、似てても違う場所って奴だからな。

怠惰な日々をお金で買う……とっても贅沢。そのときはぜひ？

なるほど。じゃあ機会があれば見繕ってもらおっかな？

む、確かに。行ったとしてもちょっと雰囲気感じるぐらいにしよう。
（くぴくぴとちょっとペースを速めながら飲んでる）

おうともさ。大儲けした時に期待してくれ。

あいよ。アクセでも服でもその他でも、何かあれば気軽に店の方に来てくれ（指の間に名刺を挟む）

何より、酒はこっちの方が美味いからな。（ぐびっと）さーて、ぼちぼち〆るかねぇ。何か食うか？

ん。期待してる。がんばれがんばれー？

うん。そういうの結構好きだからきっと行く。ちょっとたのしみ。（はさまれた名刺をちらっとみてわずかに微笑んで）

それは重要。……それこそホントに機会があったら？
んー……バニラアイス。ウィスキー。私はこれでしめで？

それじゃ、とびきり刺激的なのを用意しておくことにしよう。

俺が里帰りしても家にだーれも居ねぇはずだしなぁ・・・ホントに何にもねぇ里見に行くことになるぜ。
んじゃ、おれはアブサンでも一杯貰っていくか（ひらひら手を振って店員に注文をする）

楽しみがまた一つ。ポジティブになれる。やったぜ。

なたこう……いろいろありそう。……でも建物だけでも判ることはあるから、うん。
（注文されたものがそれぞれの前におかれていく）

鍵が開いてたら多分奥で寝てっから、返事がないときは遠慮なく起こしてくれ。

姉貴も家に戻っちゃいねぇだろうし、まぁ一休みするくらいは出来るだろ。
（砂糖を溶かしてぐびっと）

はい。じゃあ遠慮なく行きますね？

なるほど。そういう感じ……というかお姉ちゃんいるんだ。ちょっと意外かも。
（バニラアイスにウィスキーをかけてもぐもぐ）

おう。優しく起こしてくれ。

似てねぇと思うぞ、多分。
最後に会ったのは孫が生まれたとか言ってたかな・・・（ため息つきつつぐいっと）

これは……フリ？（あいすもぐー）

……年齢についてはそうなんだろうなーって思うぐらいだけど孫……義姉ちゃんは結婚すらしてないからこう、違いを感じる？

御想像にオマカセシマス(ケタケタ）

俺はオジサンとか呼ばれんのヤダから子供に合った事ねぇけどな。アルマのねぇちゃんも美人だったのかい？

じゃあ気分でなんとかします？

おじさんってがらでもなさそう。義姉ちゃんは町で一番の美人でした。ついでに戦士としても、魔法使いとしても一番。

へぇ、憧れのねぇちゃんだったんだな。そしておっかねぇ・・・姉ってのはそうなる風に出来てるのか

姉は古今東西不思議な生物、なのかな……憧れで自慢だったことは間違いないけど。あ、ご馳走さまでした。（最後の一口まで堪能して、スプーンを置く）

自慢だったかどうかは俺は分かんねぇなぁ・・・アレもどっかおかしかったし。

お、そんじゃボチボチ行くかねぇ。（ポケットから適当に突っ込んだコインをテーブルに積む）

……おかしいですね、姉はゆーま的存在だった？

ふふふこういう時とても楽。二階に上がって歯磨きして服脱いで寝るだけ。（ポーチから自分も代金出して立ち上がる）

おうおう、羨ましいねぇ。俺は寝床まで…いや別の場所でも良いが散歩してから寝るとするか。

そんじゃ寝すぎて毛布はぎ取られないようにな（ひらひらと手を振って歩いていく）

酔い覚ましもほどほどに。夜はもう深いですし？

もし寝すぎちゃったときは……踏ん張ってみる？　それじゃあ、また今度？（こちらからもひらひらと手を振り返す）