PandoraPartyProject

ギルドスレッド

スレッドの一部のみを抽出して表示しています。

ギルド・ローレット

資料庫(関係者スレッド)

ここはローレットの資料庫だ。
特異運命座標の来歴何かも管理している。
まぁ、流石はカミサマだか何だかに選ばれた救世主サマだ。全くオマエ達の経歴は面白いのが多いね。
特に印象深い関係者なんかにゃ興味が尽きない。
どうせならもっと聞かせてくれてもいいんだぜ?

※このスレッドは『PCの関係者を本編NPCとして登場させて欲しい』という希望を出す為のスレッドです。以下、要項を確認の上、ご承諾頂ける場合のみご利用下さい。

・登場は確約されません。又、登場する可能性があるのは『混沌(本編世界)に存在している、し得るキャラクターである事』、『関係者イラストを保有している事』の双方が最低条件となります。(関係者イラストの描画内容が本編設定外である場合等は本編舞台に居ないものとして扱います)
・このスレッドに書かれた情報及び人物像を考慮して極力忠実にキャラクターを動かしますが、登場後の扱いや操作に関しては運営にお任せ頂きます。(拘りがある場合、一人称や口調等の設定もお知らせ下さい。特に敵対的存在である場合、死亡する可能性もございます)
・このスレッドにキャラクター情報をご記入頂きますが、一キャラクターにつき一レスでの説明にご協力下さい。又、どのイラストのキャラクターであるか分かるようにご指定下さい。

本編をお楽しみ頂く為の一助になればと考えております。あくまで希望制ですので、ご要望のない関係者の登場はいたしません。ご希望のある場合のみ、この場に登録をお願いいたします。

→詳細検索
キーワード
キャラクターID
名前:メアリ・シェリー
種族:人間(故人)
性別:女性
年齢:20(享年)
一人称:私
二人称:貴方、センセ
口調:です、でしょう、ですよね
特徴:死人、病弱、恋、厭世家だった

「ねぇセンセ。私ね、貴方の事を──」

ボディ・ダクレが作られた世界にいた女性。既に死んでいる。
ある男が受け持った患者であり、追い求めているたった一人。

少女は“脳以外の臓器が突発的に停止する”奇病に罹っていた。
ベッドの上でしか生きられない、生きても地獄の苦しみが続いていく。そんな彼女を救おうとした医師たちは全員見切りをつけて逃げ帰った。
そして全てを諦めて絶望していた十歳の頃、少女は両親の紹介で、ある男と出会った。
陰気な仏頂面をした、まだ年若く、天才と謳われた医者だ。
あぁ、またか
最初は、また哀れむことしかしてこない医者が来たのだと思った
だが、違った。男は表情を変えることすらなく、淡々と稟告をし、原因を探り、治療法を練っていく
少女にとってそれは今までにない事だった。
少女は問うた。「私を見て何とも思わないの」
男は答えた。「どうでもいい。私はただ病を治しに来ただけだ。同情をすることが役目ではない」
つっけんどんな言葉に少女は面食らう。どうにも、今回の医者は色々と違った。
違うと言えば、しぶとさもであった
何人もの医者が匙を投げた彼女の奇病、治療法がすぐに見つかる道理も無い。
男が治療を続ける間も当然発作は起きる。
診療、発作。診療、発作。診療、発作。その繰り返しが数ヶ月続いた。
それでも男は治療をしに、いつも少女の元へ訪れた。
少女は問うた。「どうしてこんなことを続けるの。諦めて良いのに。皆そうしてきたのに」
男は答えた。「他人など知るか。私は医者で君は患者だ。投げ出すなど私が認めない」
いつも通りの仏頂面でそう言った男に、少女は「変な人ね」と薄く笑った。

転機が訪れたのは一年と数ヶ月が過ぎた頃。
少女の発作の頻度が少しだけ減ってきたのだ。
短い時間だが、自室から出ることさえできた。
少女は初めて感謝を述べた。ここまで真摯に向き合ってくれた人などいなかったから
男は不思議そうに真顔で答えた。まだ完治していないのに何故感謝する、と。
その顔が何だかおかしくて、少女は吹き出した

それから少女は、徐々に活発になっていった
本を読んだり、庭に出かけたり、ゲームをしてみたり、今までできなかったことは、何でも。
そしてその傍らには、常に男がいた。
少女が近くに居て欲しいと強請ったのだ。
男は不服そうな仏頂面だったが、いつ発作が起きても良いように、と言うと渋々了承した。
男はいつも陰気な無表情。だが、少女のどんな他愛の無い話でも大真面目に対応した。
どんな遊びにも付き合ってくれるし、自分の趣味だという自作のAIロボットを見せてくれることもあった。
少女にはそれがとても嬉しかった。こんな楽しいことは人生で今まで無かったから。

治療を始めて十年が過ぎた
時を経るごとに、少女の体調はゆっくりと、だが着実に回復した。
幼き彼女にあった心の影は薄らいだ。発作もほとんど起きなくなった。
そして、男は今も昔と変わらず少女の医者として傍にいた。暗い顔のままだが、出会った当初と比べ、気が置けない仲になったことは明白だった。

だから、少女は男に愛を伝えた。
少女にとって、男は誰もが諦めた自分にずっと向き合ってくれた人であり、命を救ってくれた人。積もった年月も合わさって、どうにもこんな不愛想な男をたまらなく好きになってしまった。

男は生まれて初めて呆けた表情をした。
少女の真剣な表情から冗談でないことは察せた。震えから緊張も読み取れた
男は長考し、逡巡し、ようやく口を開いた。
「この場で軽率に答えるべきでないことだから、明日必ず君への返事をする」
その言葉は、返事の保留であった。
男にとっても、少女は今までの十年で一際大きな存在だった。
だが、向ける感情が少女と同じ物なのかは自分ですら分からない。故に、保留
少女は了承した。
どんな言葉であれ、この気持ちに決着がつくのならば幾らでも待てた。

そして、翌日

少女は殺された
返事が来る前に散歩に出かけた朝、偶然出くわした通り魔に襲われナイフで刺されて死んだ
何の前触れも無い、理不尽な死であった
恋を知り、明るくなれた少女はあっさりと、死んだ

男が彼女の死を知ったのは、その後。
少女の好きな花と、華奢な指に合うであろう指輪を買った後だった

これこそが、歪みの根本。積みあがる死者の起点
彼女こそが、『屍機』の原因
男──ヴィクトル・フランケンシュタインが死を積み上げ、魂を貪る理由
全ては、あの時の返事をするために
たったそれだけのために

「──愛してます」

絵:https://rev1.reversion.jp/illust/illust/64111
男:https://rev1.reversion.jp/guild/1/thread/4058?id=1328775
アドリブOK

キャラクターを選択してください。


PAGETOPPAGEBOTTOM