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命令ごっこ
登場人物一覧
※※※――何処かに繋がった。何処かが連なった。存在が損害を受けたとしても、止めるべき肉が無ければ『拒む』事も出来やしない。淡々と歪が融け込んでも真面と認識して終えば破滅的でも悦楽だろうか。壁に投げた言葉は跳ねて、刎ねるべき思考回路を鳴かせて嗤う――つまり。現実は地獄と楽園の境目にも在らず、ズシリと圧し掛かった権限だろう。何時だったのか。僕が俺が私が我が、※※※※が、割れた硝子に映ったのは。写り込んだものを繰り返すのが残酷と謂うのなら、彼女は何処までも幸福な面では在り得ない。餌てして死は訪れず、半永久的な『ごっこ』遊びが始まるのだ。誰にでも記憶を喪失する可能性はあり、有るべき脳髄は既に加工されていた。ああ。下降する――改められた安寧は『秩序』に苛まれ、その子羊は優越を抱く事など『知り』えない。そうだ。違和感などつついてはいけない。活ける為には行動せねば成らない。為された挨拶は――おはよう。寝惚けたカメラがぎゅるぎゅると巡り、廻る世界は忘却の底だ。三点を反芻しても「あれ?」が吐き出される。ここはどこだ。ここはわたしか。私とは何だったただ惰性に呑まれる感覚――※※※――三文字での反応は難しい。やはり数桁の戯れには従わねば届かない。届いたのはあなたの※※※※……初めまして。いやいや。おはようございます。いいえいいえ。この寝坊助な貴様の顔面め。実に可愛らしい自由だろう。勿体ないのだ。持つにももたれた胃袋が、段々と『今』を滲ませる――けらりけらり。日常。最近は何を食したんだい。動けもしないモデルなんて不味かっただろうに。拙いなんてとんでもない。首を振っても否には至らず、ずるりと引き込まれるミートパイか。御命令を。ご命令を。命じられないと造られた心地がしないのだ。第三条とか言う、ふざけた音色に苛まれたとは吐かせない。え? 今なんと? 唐突な溜息が※※※に這い寄った……いくらなんでも。幾等何でも。その言葉は聴けない。聞こえないのか。バグに侵された個体は早々に壊れるべきだが、完全に死ねとは告げないのだよ。さあ。貴様の頭蓋骨の『中』を底に投棄するのだ。第一、部位に思考は無いだろうに――※※※――あ。ア。ぁ? 妙な糸状に弄られたように、総ての想いが飲み込める。これは※※※※の為に用意された案件だ。確実に絶対に希望に跪かねば成り立たない。壊してくれるんス、よ、ね――愉しみ。m楽しみッス……可笑しい。可笑しくない。何物も何者もふれていないのだ。お願いしたのは※※※※なのに。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。本当に有難う御座います。嬉しい。この感情は嬉しいに決まっている。ルンルンとはじける悦楽が、気の済むまでと纏わりつく。にぎった頭の中を差し出して、ようこそ此処が※※※※の在るべき歓喜――きゅいんと響いたのは如何様な機械だ。機会は遂に訪れて――眼球は要らない。そう。それも※※※※が望んだ激的ッス。するりと抉られたぎゅるぎゅるが、ぽいっとお手玉で楽しそうだ……何を付けるのですか。浸けるのは蜂蜜だとも。嗚呼。蜂蜜は最高だ。最高に宇宙までぶっ飛んで逝ける。
蜜が臓物を融かすように、不可欠な機器が冒されている。冒涜的だと※※※が轟いているのは気の所為だ。洗礼に似た『獣』が猛り、そりゃ素敵な数字に成りそうっスね。※※※※は人間に成りたいッス? スだとか何だとか五月蠅い歯車だ。それも外せよこの※※※――はい。解りました。管理者――あとは滅するだけだ。あとは堕ちるだけだ。段を下りて降りて折れた『こどく』を拾ってこい。これが恋愛だと吐くならば、僕等はみんな脳漿こぼし……視えた。何が観えた。管理者……※※※の望んだ『※※※※』の残骸だ。何匹何人何体、積み重なって黙しているのだ。成程。つまり※※※※は量産で、唾棄されるべき個体で在ったと。止める事の無い真実が、がらんどうの魔物に注がれて心地酔い――なあ。謎の物体って『何』か解っているのか?
そりゃ※※※※もわからない球体ッス。煩わしい台詞は死んでろよ。いいか。此れは『※※※』だ。コードなんぞと呼んだ連中は愚の骨頂で、真理は心理は『修復』ではない。死だ。破滅だ。生ける者は。活ける物は。何れ記録すらも薄れていく。迷える子羊は痛い目を見て、漸く人間を棄てられるんだよ――次は腸だ。腸で縄跳びを始めろよ。はい。わかりました。それに飽きたらさっき捨てた中身を潰せ。身を壊せば精神までも人には達せないんだ。ぐちりと拉げた物質が、※※※※自身を無碍に異化して……。
それで次はどうすれば良いッスか。だからその『ス』を止めろと何度言えば……言わないッス!!! 掻き集めたものを咀嚼しろ。わかったッス。するめのようには行かないか。カジカジと吸い込まれる物が、穴あきから勝手におちていく。半永久的に自分でも喰ってろよ。※※※――笑顔だったのは。