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『導滅の悪狐』、ティリ

登場人物一覧

ニル(p3p009185)
願い紡ぎ
ニルの関係者
→ イラスト

名前:ティリ
種族:魔種
性別:男性
年齢(或いは外見年齢):外見年齢12歳前後
一人称:僕
二人称:きみ
口調:だ、だよね、だよ、といった少年口調
特徴:『おいしい』を求める悪狐。されど彼の『おいしい』とは――。
設定:

 Bad End 8である全剣王ドゥマの傍に仕える謎の少年。
 おそらくは精霊種から反転した魔種と思われる。
 ドゥマにより力を与えられているため、不毀の軍勢に属するが、その指揮系統からおおむね外れて好き勝手にやっている様子。

 彼が求めるのは、『おいしい』という感覚である。生まれつきの欠損ゆえに、味覚を失っていた彼は、世界の人々が言う『おいしい』という感覚を理解することができなかった。飢えは渇きを呼び、強烈な心の飢餓の果てに、彼は反転したという。
 しかして反転後、彼は『おいしい』という感覚を理解し、それの虜となった。もちろん、彼の味覚が復活したわけではない。『おいしい』という言葉を、彼は『心を満たし、幸せになるもの』であることだと理解した。そして、反転した彼の心を満たしたものは、どうしようもないほどの、人々の不幸の声、だった。
 人々が不幸になればなるほど、彼の心は満たされる。
 人々の嘆きが、彼の『おいしい』。
 人々の涙が、彼の『おいしい』。
 人々の絶望が、彼の『おいしい』。
 それが、彼の求める、『おいしい』。
 彼は求め続ける。心を満たす『おいしい』を。

「世界が滅亡するときって、きっといろんな人が不幸になると思うんだ。
 それってすっごく、『おいしい』って気がする。
 だから、きっと今って、すっごい『おいしい』のための、準備期間なんだ」

 世界の破滅すら、彼にとっては食事の準備に過ぎない。
 世界の滅び。全ての人々が不幸に陥る世界で、彼はようやく、本当の『おいしい』を理解するのだろう。
 禁断の美味。全てがご破算になる、本当の最後にのみ訪れる、彼の『おいしい』という最期。
 彼はそれに向けて活動を続けている――。

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