SS詳細
運命ってとても悲しくて……美しい
登場人物一覧
- 刻見 雲雀の関係者
→ イラスト
名前:マキナ
種族:旅人(ウォーカー)
性別:不明
年齢(或いは外見年齢):20代後半
一人称:わたし
二人称:きみ
口調:~だね、~だよ、~かい?
特徴:常に笑顔、中性的な出で立ち、モノクル
設定:
旅人は魔種にはならない。
にも関わらず、マキナが刻見兄弟にしてきた事は魔種の所業である。其れはつまり、彼が根底からの狂人である事を表しているのだろう。
マキナは“運命を操る悪魔”を自称し、刻見・雲雀に邪眼を与えた。雲雀に己の後継者たる要素を見付けたのである。(どの辺りなのかはまだマキナしか知らない)
『可愛い我が仔たち』と刻見兄弟を可愛がってはいるものの、やっていることは悪辣の一言である。其の目的からして『雲雀を後継者として育て、其の上で雲雀自身の手で隼人を“洗礼”させ、二人を同族として迎え入れる』という非常に身勝手なものなのだからタチが悪い。
だが雲雀は当然、そんな道を選ぶ筈もなく。自ら苦難の道に踏み入った彼を――マキナは大層愛した。
なんていじらしいのだろう。
なんて可愛らしいのだろう。
なんて、ああ、なんて可愛い仔なのだろう!
だからマキナは試練を課すことにした。きっと雲雀はまだ成長を望んでいるのだ。ならば成長出来るように試練を与える事こそが、我が仔を可愛がる親の役目であろう。
マキナは雲雀が成長する――苦難を乗り越えるためなら何でもする。魔種と手を結び、滅びへ導くあらゆるものを利用し、そして時には其れを自らローレットへ持ち込むと言うのだから手に負えない。
本人に雲雀を死なせる気はない。だからローレットに案件を持ち込む。マキナは至って真面目に雲雀の成長を見たい、其れだけなのである。
そしてローレット側はというと、首謀者にして報告者であるマキナを泳がせるほかない。マキナが案件を報告に来るのは、雲雀が苦戦している時なのだ。そうして救援を出している間にマキナは忽然といなくなっている。非常にタチが悪い。
そんなマキナが心待ちにしている事が一つある。
雲雀と隼人の再会である。
彼らが二人とも混沌に召喚されている事は、マキナしか知らない。
いつ会わせようかと“サプライズ”の機会を虎視眈々と狙っているようだ。
重ねて言うが、旅人は魔種にはならない。
故にマキナは根っからの、根底からの狂人である。
悪魔とでも呼ばなければやっていられない。