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死像に求むる
登場人物一覧
名前:閻・祝華(えん・ずぅふぁ)
種族:亜竜種
性別:女
年齢:unknown
一人称:わたくし
二人称:あなた様
口調:です、ます、でしょう
特徴:亜竜集落ウェスタ出身、ドラゴン・ロア(水)、呪術舞踊の踊り手
設定:
亜竜集落ウェスタの旧家である閻(えん)家に連なる家系の娘。
美しい銀の髪に、勝ち気な紫の瞳を有した娘は曰く付きでもある閻家の当主候補に名を連ねている。
死魂を黄泉の国へと送るが為の奉納呪術舞踊は当人の趣味であるため完璧に舞えるが、稼業に関しては「要するに墓守やら葬儀人のようなものでしょう」と判断している様子である。
本来ならば家を継ぐ筈であった閻家の長女が姿を消して暫く、転がり落ちてきた『跡継ぎ』の座に関しては然程興味は無い。
ただ、姉として慕っていた彼女がどこぞで幸せになり、子を成しているのであればその子供を家族として迎え入れたいと考えて居る。
当然ながら閻の跡継ぎであった長子の女が子を孕み産み落としたことを祝華は知らない。その息子がイレギュラーズである事とて知る良しもないのだ。
基本は善性の人間であるが、血は争えないのか己の美しさには自信がある。
舞い踊る己のこそが一番に美しく、その美しさ故に死魂は感謝の念を抱いて黄泉の国へと誘われていくと認識する程度に自信たっぷり。
それは舞っている時のみの話であり、普段は非常に引っ込み思案で人見知りをするタイプである。
黙っていれば嫋やかで愛らしく人見知りをする令嬢。踊り始めれば自信満々で饒舌な娘だ。踊らない方が良いとウェスタの元は囁いていたり……する。
ウェスタにイレギュラーズがやってきた際には「怖いのですけれど? どういうことです? 余所者?」と身を隠した程である。
故に、ヴィルメイズの姿を祝華は見ていない。もしもその姿を見たならば真っ先に閻の『しきたり』と、彼女の事を思いだしたはずだからだ。
正直な事を言えばしきたりなど祝華はどうでも良い――のだが、しきたりをないがしろにすると叱られることが多々あるようだ。
それでも、滅びるのであれば祖先が悪かったまでの事。
ただ生まれて来ただけの命を蔑ろにするなどあってはならないと考えて居る。
もしも彼女が特異運命座標であったならば屹度、素晴らしい冒険者になったことだろう。