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『永遠の探索者』ズィール
登場人物一覧
- セララの関係者
→ イラスト
名前:ズィール
種族:獣種
性別:unknown
年齢(或いは外見年齢):16歳
一人称:オレ、オイラ
二人称:オマエ
口調:だ、だろ、だよな
登場シナリオ:<烈日の焦土>大穴に待つもの
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/9942
●『永遠の探索者』ズィール
古代遺物のハンマーを武器とする元探索者にして、『星灯聖典』の遂行者。
聖骸布を下賜されたことで超人的な力をもつ。
●経歴
彼にとって、探索とは人生の全てだった。
未知を知り、苦難に耐え、仲間とそれを分かち合う。
それは人生の縮図のようであったし、世界の縮図のようにも思えた。
だから彼にとって、仲間とは人生の伴侶であった。
『大穴』の底を目指すプロジェクトが動き出したのは、彼が今よりもっと小さな頃だった。
行き場のない者たちを集めて作り出された『探索チーム』は見るからに低予算で、見るからにみすぼらしい。しかしどこにだって居場所のなかった彼らが大いなる目的を持って動き出した時、探索のために切り拓く道や、所々に作るキャンプや、見つけた未知の古代遺物は間違いなく『居場所』となっていった。
生き残るためには知恵が必要で、守るためには力が必要だったのだ。
だから彼は大穴の探索の中で力を付け、知恵を付け、そして生き抜く術を身につけていった。
そうして探索チームの人数が最初の半分を遥かに下回ったと気付いた頃、彼は一流とも言うべき探索者となっていたのだった。
そして生き残った仲間たちと誓い合うのだ。
必ず大穴の底へたどり着こうと。探索者として、生き残ろうと。
居場所を、そしておそらく『家族』をも手に入れた彼が、ついに『夢』を手に入れたのだった。
だがその全ては奪われた。
皇帝敗北から始まる鉄帝の動乱によって探索は中断。
浅層とはいえ物資のつきかけた彼らは、たった一人だけでも地上に出て救援を求められるよう彼に全てを託した。
託された彼は、しかし絶望した。
動乱と寒波によって疲弊しきった鉄帝に、物好きな調査チームを助けに行こうなどという余力はそうそうなかったのである。
幾度も救援を断られ、己の全てを支払ってでもと考えた矢先……彼らは、『星灯聖典』は手を伸ばした。
救援に駆けつけた仲間たちは息絶えていた。間に合わなかったのだ。
だが絶望は、まだしない。
『星灯聖典』は言った。失ったものを取り戻せると。
例え死した仲間でさえ。