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SS詳細

不屈の火竜

登場人物一覧

リリアム・エンドリッジ(p3p010924)
記憶なき竜人
リリアム・エンドリッジの関係者
→ イラスト

名前:エルドラ・ゴルドファー
種族:旅人ウォーカー
性別:男性
年齢:400歳ほど(外見年齢は20代後半)
一人称:俺
二人称:お前、呼び捨て
口調:だな、だろ、だろ?
特徴:身長210cm、筋肉質、強気、オレ様系、酒豪
設定:
 エルドラは異世界からの旅人である。
 彼が居た世界には古龍種と呼ばれる種が居り、種を問われたならばエルドラはそう応えるだろう。『俺はエルドラ。古龍種がひとつ、火竜である』と。
 古龍種はみな人間種のような短命ではなく長寿で、簡単には死なぬ強靭の肉体を持っていた。エルドラも例に漏れずそのようにあり、長く生きるが故に有り余る日々を修練に明け暮れていた。――早い話が、強いもの捜しがエルドラの趣味であったのだ。強者が居ると聞けばそこへ向かい、戦う。負ければ鍛え直し、勝てばまた強者を探し、その繰り返し。同族に喧嘩を吹っ掛けることもあった。負けることもあった。だがその悔しさをバネとし、エルドラは己に磨きを掛けて生きてきた。
「負けたってことはもっと強くなれるってことだ。そうだろ?」

 そんなエルドラがこの世界に召喚された。培った力は失われた。
 嘗ての己ならば負けるはずがない相手――まだ160歳ほどしかない若輩の小娘に負けるなど、思いもしなかった。
 その小娘こそがリリアムで、当時は早く『嘗ての己』を取り戻さんと躍起になって強者探しをしていた彼は偶然彼女と遭遇し、戦いを挑み、敗れ――そして、惚れた。
 己が恋に落ちるなど――エルドラにとっては、まさに青天の霹靂であった。
 最初は己を負かした存在が気になっているのかと思った。だが、手当てをしてくれるリリアムの伏せがちの睫毛のその先、紫水晶めいた瞳が輝いて見え、美しいと思った。
 故郷は同じではないが種として近しいことに親近感を覚え、つるむようになった。酒を飲む己の傍らで美味しそうに食事をする彼女。エルドラが笑えば、リリアムも自然と笑うこと。その何れもが心に落ちてきた時、エルドラはこの気持ちを認めた。

 それからと言うもの、素直に気持ちを伝えている。
 ……のだが、何故だか彼女には一ミリも伝わっていないようだ。
 エルドラは色恋沙汰に精進しているわけではなく、リリアムもまた難しい事を考えるのが苦手なせいだ。
 しかし気持ちが伝わらなくとも、彼女の笑顔はいつだって眩しい。
 これが惚れた弱みなのだろうと、今日もエルドラは彼女の側で豪快に笑うのだ。

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