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SS詳細

空器の娘

登場人物一覧

ジェック・アーロン(p3p004755)
冠位狙撃者
ジェック・アーロンの関係者
→ イラスト

名前:ジェーン(仮名・本名不詳)
種族:旅人
性別:女性
外見年齢:18歳前後
一人称:アタシ
二人称:アンタ、キミ、呼び捨て
口調:でしょ、だよ、だよね?
特徴:ジェックに瓜二つな旅人、過去の記憶がない、記憶喪失が故にと呼ばれている
設定:
 ふらりとその姿を見せた真白の娘。長い白髪に目を瞠るほどの鮮やかな紅色の瞳を有している。
 記憶喪失者として『終焉の監視者クォ・ヴァディス』に拾われ、前線偵察を行う人員として過ごしている。
 過去の記憶は定かではないが、自身はどこか遠い世界から召喚された事。煙たい世界で暮らしていた事だけを覚えている。
 外見年齢が年若いが故に見くびられがちだが「本当は大人だよ、多分ね」と彼女はそういった。
 名さえ忘れた彼女を名無しとじてジェーンと呼んでいる。という唇の動きをやけに気に入って見えたのは、何か理由があるのだろう。

 記憶がなく、命を賭す事にも躊躇いはない。
 クォ・ヴァディスに居られないならば居場所もないから使ってやってほしいと半ば押しかけ状態で職務を得たが、その本質は依存。
 自己の確立に何らかの目的がなければ生きていけないと本能的に察知していた。
 心の中からぽっかりと二つ失われた気がしてならなかったのだ。
「ここがどこだって構わない。地獄の底だって、なんだって」
 ラスト・ラストへの恐怖心さえ彼女は持ち合わせてはいなかった。
「一度死んだような、ものだろうから」
 向こうから此方へと踏み入るものを留めろというオーダーは寧ろ都合がよかった。
 傷つくことが生を実感できるからだ。
 ただ、立ち入りたいと願うものを止めてやるほど彼女はお人よしではなかったが……仕事であるならば仕方がない。

 ある日、自身に瓜二つの娘を見た。
 ジェックと呼ばれていた彼女を見て、心がざわめいたのだ。
 ――ああ、けれど、何も思い出せやしない。崖から落ちるその前に、見つめた少年の顔が彼女に重なって見えたのだって、気のせいだ。
 私は何もかもを忘れていなくてはならないお母さんは、もういなくていいでしょう?

 手にした鋏は縁も、自由を思わせる翼だってなんだって断ち切ってしまう。
 それだけの強い意志を胸に少女はボーダーラインに立っている。

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