SS詳細
憧れを胸に
登場人物一覧
名前:アスワド
種族:飛行種
年齢:10歳
一人称:ぼく
二人称:あなた、~様、~さん(同年代の子は呼び捨て)
口調:だよ、だね、かな?/目上の人には敬語
特徴:漆黒の翼、濡羽色の髪、つり目がちの黒曜の瞳、見た目で誤解されやすい、いたいけ、半ズボン、ソックスガーター
設定:
天義のとある村の孤児院に居た少年。人間種が九割を占め、そして白が尊ばれていた天義において、アスワドは忌み嫌われていた。親の顔は知らない。どこかの大きな町の修道院前に、籠に入れられ捨てられていた赤子であった。
鳥種はカタカケフウチョウと思われる、背に生えたほぼ全ての光を吸収する漆黒の翼。それは異質に映ったのだろう。拾われた後も彼は孤児院を転々とし、その都度同じ立場の子どもたちとも仲良くなれずにいた。
しかし、そんな生まれでありながらもアスワドは素直に育つ。全ての人が自分を嫌っている訳ではないと知っているし、最後に落ち着いた孤児院の院長先生は分け隔てなく愛情をくれ、助け合う事を教わった。……孤児院の子たちもやり場のない憤りや悲しみを抱えている事を知っていた。彼等はアスワドにとって『家族』であった。
『ぼくが皆を守るから』
そう胸に誓ってあの日、飛び立った。
悲劇に巻き込まれた事からジルーシャ等と知り合う事となったが、彼にとってこれは良い転機となった。
あの日、アスワドは憧れを抱いた。自分も人を守れる存在になりたい、と。
天義騎士団が『純粋なる黒衣』を纏う事を知った。自分もそうなりたいとアスワドは願った。報告でそれを知ったジルーシャに何度も「何とかならないかしら」を聞かされた雨泽はアスワドの庇護者を探し、ジルーシャは街々を回って香で人々を助ける最中に勇敢な少年の話を広めた。
ある日、彼はお使いに出た先でひとりの少女を救った。貴族の娘であった。
事前のジルーシャの働きとその縁から、彼は貴族の家に引き取られる事となった。
貴族は娘の恩人として彼の衣食住の補償、そして神学校へと通わせてくれる。
養子としてではないが、しかしいずれ立派に成長し、正式な聖騎士とる頃には――。
また、ジルーシャが黒を纏う時、従者(雑用係)としてマントのない見習い騎士服の着用が認められる。
支給された日は嬉しすぎて、汚したくないと袖を通す事を恐れ……けれどもジルーシャの「着てみせて」に押されて黒を纏った。その日の夜は興奮しすぎて眠れなかったそうだ。
おまけSS『関連資料』
シナリオ『白は灰に、灰は黒に』
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/9327