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SS詳細

魔導書の元後継者

登場人物一覧

リドニア・アルフェーネ(p3p010574)
たったひとつの純愛
リドニア・アルフェーネの関係者
→ イラスト

名前:ルニア・アルフェーネ
種族:カオスシード
性別:女
年齢(或いは外見年齢):24
一人称:私
二人称:~様
口調:~ですわ、ですね、でしょう?
特徴:シスター服。全身から青い靄のようなものを放出している。
設定:
リドニアの姉。
現状は魔導術式の研究に打ち込む傍ら、聖職者としても活動している。
幼いころから非常に優秀であった故にプライドが高く、
妹が代々伝わる魔導術式を継承したことで、
並々ならぬ憎しみを抱いている……。


 天義において、魔導術式の管理をしている家柄に生まれ育ったルニア・アルフェーネ。
 アルフェーネ家は魔法による後衛攻撃を専門とする騎士になる家系なのだが、ルニアは生家で術式の研究を行う傍ら、修道女としても活動している。
 研究には真摯に向き合い、人当たりは良く、教会へと訪れる人々へと優しく接する女性だ。
 ただ、彼女はとてつもなく深い闇を抱えていた。
(本来の後継者は私のはずなのに)
 アルフェーネ家の誇る最強の魔導術式『蒼熾の魔導書』。
 元々、それはルニアが引き継ぐことが期待されており、彼女自身もそうなるよう邁進していたのだが。
 魔導書が与えられたのは、妹のリドニアだった。
(なんで、あの出来損ないに……ありえませんわ)
 能力は間違いなく自分の方が上だと自負するルニアだ。
 だが、アルフェーネ家はリドニアに『蒼熾の魔導書』を与えることを決定した。
 それどころか、別の術式である『碧熾の魔導書』までも継承しているようだ。
 腹に据えかねたものを抱きながら、ルニアは日々を過ごす。

おまけSS『漏れ出す『蒼』』


 ある時転機が訪れる。
 天義がよりによって、不正義である冠位魔種と通じていたことが知れ渡ったのだ。
 加えて、新たに下った神託。
 ――仔羊よ、偽の預言者よ。我らは真なる遂行者である。
  主が定めし歴史を歪めた悪魔達に天罰を。我らは歴史を修復し、主の意志を遂行する者だ。
 それらもあって、ルニアの信仰は疑念が高まるばかり。
(国が不正義を働いていたのですもの。粛正されても仕方ないわ)
 やがて、ルニアの思考は徐々に歪んで。
(そうよ。私だって……)
 ルニアの心の中にあった悪しき感情が一気に体から噴き出す。
 それは蒼い魂の如く彼女を取り巻く。
 ――魔導書はふさわしき者の手にあるべき。
「フ、フフフ……」
 内部から解き放たれる狂気。
 薄暗い笑みを浮かべ、ルニアはいずこかへと向かって歩いていくのだった。

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