ＳＳ詳細
アク・カー。或いは、不完全なるデザイナーベビー…。
登場人物一覧
- トール＝アシェンプテル(p3p010816)
ココロズ・プリンス
名前：アク・カー
口調：個体により様々
特徴：体毛が無い、白い肌、デザイナーベビー
設定：
アク・カーの特徴として、まずはその不自然に白い肌が挙げられるだろう。
また、アク・カーには頭髪をはじめとした体毛の類が一切存在していない。
アク・カーの背丈は成人男性ほどとそれなりだが、背が高い個体や低い個体も存在するようだ。また、一般的な成人男性に比べると1.5倍～2倍ほどの高い身体能力を有する。
加えて言うなら、アク・カーに雌雄の別はない。成人男性ほどにまで成長した胎児をイメージしてもらえれば分かりやすいだろう。
なお、アク・カーは成長しない。成長しないということは、つまり老化もしないということだ。ただ、寿命は人のそれに遠く及ばず、短い個体で数ヵ月、長く生きた個体でも数年で心臓は停止し死に至る。死亡時、アク・カーはこれまで止まっていた時間を取り戻すように急速に老化し、その肌には無数の皺が刻み込まれることが確認されている。
アク・カーは遺伝子操作により、人為的に作り出された子ども……所謂デザイナーベビーである。
だが、人の子どもほどの完成度は未だに得られていないのだろう。
その証拠に、アク・カーに自我は無い。
“親”と呼ばれる何者かによって造られたアク・カーは、“親”の命令に従うだけの“人によく似た人形”だ。肉体を有してはいるものの、その本質はゴーレムと大差ないだろう。
“親”は自身の使役しているアク・カーたちを『不完全成功体』や『準完成体』と呼称している。
なるほど確かに、死を恐れず、従順に命令を遂行するアク・カーは消耗品の兵士として見るのなら非常に有益だろう。どうやら“親”はアク・カーの軍事利用を視野に入れているようだ。
“親”の用意した商品カタログには、以下3種のアク・カーが掲載されていた。
身体能力特化のアク・カー（甲種）。
寿命と引き換えに大規模な魔術を行使するアク・カー（乙種）。
再生能力や洗脳能力など特異な特徴を有したアク・カー（丙種）である。
アク・カーの値段は個体によって異なるが、甲・乙・丙の順に高額になる傾向にある。だが、自我を持たないとはいえ“人”の値段として考えるのなら、驚くほどに安価である。
ただし製造には大規模な研究設備が必要らしく、現状はさほど多くを揃えられてはいないようである。
