PandoraPartyProject

SS詳細

憐れむべき花、高きより流れる

登場人物一覧

マリエッタ・エーレイン(p3p010534)
死血の魔女
マリエッタ・エーレインの関係者
→ イラスト

名前:憐花・アルティスタート

種族:ドラゴニア

性別:女性

外見年齢:十代後半

一人称:わたくし

二人称:~様

口調:です、ます、でしょう、ですか?

特徴:【無表情】【長髪】【大きな角】【無口】【淡白】【混沌】

設定:
 憐花はマリエッタが覇竜領域での活動を行っていた際に知り合った女性である。
 その素性も来歴も明らかになっておらず、また自身の口からもそれを語らない彼女との交流は出会った当初こそ難解を極めたが、現在においては彼女とマリエッタの関係は良好と言える。
 ……余談ながら、人に怯えるように暮らし、人と接することを拒んできた憐花、且つそんな彼女が唯一気を許した点から見ても、マリエッタの人たらし――ではなく包容力はかなりものであろう。

 憐花ははるか昔に覇竜領域に於ける海岸沿いの人里に辿り着き、亡くなった者を海へと流す水葬の役割を自ら務めるようになった少女である。
 こうした火葬・水葬の風習は多いわけでもないが珍しくもない。強大な亜竜種や、それに比類する野獣が住まう覇竜領域に於いては死体の放逐や土葬などはそれを食い荒らされる可能性もあり、其処から人の味を知った存在によって近郊の人里が被害にあう可能性もあるためだ。
 元は余所者である憐花ではあったが、間接的に自らが住まう里を外界の脅威から守っている彼女の存在に対し、住民たちも感謝を示してはいる。
 が、その接し方が「親交」ではなく「崇拝」としてのそれに近いこともあり、彼女と仲が良いと言える者は里の中には生まれ得なかった。
 こうした境遇も、里内における憐花の孤立が加速することとなった要因と言えよう。

「現在においては」覇竜領域の里に於ける水葬人として在る彼女ではあるが、それ以前に彼女はどこから来たのか、どうしてここに流れ着いたのかを語ることは現在まで無い。
 ただ、少なくともその態度に悪意の類は見られず、特にマリエッタと交流して以降は自身に接してくる相手に対して(酷く怯えはするが)常識的な対応を返せるようにはなってきている。
 一先ずは、「良き隣人」。ただそれだけの関係。
 それが、この先どのように変化するかは……彼女に接する人たちによって変化していくだろう。

おまけSS

 アルティスタート(altitude=start)とは造語であり、「高きより出でるもの」……即ち水の特性を指し示している。
 本来は混沌肯定によって「理解できる言語」へと変換されるそれを、憐花は自らの名前と定義づけることでそのままの呼び名で他者に認識させることに成功している。
 ……この解説からわかるように、彼女の苗字は自ら名乗った偽名である。
 彼女が生涯名乗ることは無いであろう真実の苗字は、エフェメラル。
 然る王子を自らの誤解から喪い、その亡骸を海へと葬送(おく)った泡沫の罪姫の名は、きっとこれからも語られることはない。








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