PandoraPartyProject

SS詳細

流水、軽風、浮雲、若しくは――

登場人物一覧

ルーキス・グリムゲルデ(p3p002535)
月夜の蒼
ルーキス・グリムゲルデの関係者
→ イラスト

名前:ロゥ・フェイ

種族:人間種

性別:男

年齢:28

一人称:俺

二人称:お前、アンタ

口調:だな、だろ、だろう?

特徴:社交的、神出鬼没、演技派、女性好き、根は真面目

設定:
 ラサに拠点を置くキャラバン『緋狐』の所属。役割としては諜報員にあたる。
 自身が所属する組織はひとところに決めてはいるが、己の活動によって得た情報のうち、組織の利害にかかわる情報以外は平然と他の組織に売り渡すことを良しとする。
 ……商隊の長であるチー・フーリィの方針としてクリーンな商売を心がけている『緋狐』に於いて、彼は一種のジョーカー足り得るグレーな存在と言えるだろう。

 与えられた仕事に関しては十全以上の働きを見せる反面、ロゥの私生活は主体性の乏しい遊び人気質そのものだ。
 特定の住処を持たず、適当な安宿や知り合った女の家に転がり込むなど、良くも悪くも人と人の間を渡り歩き、けれど何処かに腰を落ち着けることも無く、浮雲のように他所へと流れ去っていく。
 こうした彼の性分から鑑みれば、上述の『緋狐』の所属で「在り続ける」と言うのは考え難いことではあるが、事実として現在もロゥは『緋狐』の諜報員としてその手腕を発揮し続けている。
 ――「捕えようとしないヤツだから留まったのさ。あちらさんが俺に手を伸ばしたら、俺はまた何処かに消えちまうだろうよ」。
 ただ一度だけ語った理由は、即ち商隊長であるチーの人徳を彼が気に入ったことを指し示している。

 ルーキスとロゥの関りは『緋狐』から託された、然る魔術組織へ潜入する依頼からの縁である。
 諜報員であるロゥと、魔術関連のアドバイザーとしてのルーキスが共同であたった依頼以降、二人は浅くも深くも無い縁で結ばれている。
 女好きであるロゥではあるが、傍目にも魅力的な女性であるルーキスへ近づかない理由は伴侶による報復を恐れてのこと――では無い。
 一流の諜報員としての嗅覚ゆえか、ロゥはルーキスと会った時点で「魔術師としての狂気に身を窶し続けるもの」と言う本質を察し、自ら彼女へ踏み込むことを留まったのである。
 だからこそ、両者の関係は未だ顔見知り程度のそれであり、仮に依頼を共にしたとしても良きビジネスパートナーまでに収まるであろう。
 ……軽薄でありながらも短慮ではなく、浮薄な気質に在りながらも義を知らぬわけではない。
 即ち、「捉えどころがない」。
 徹頭徹尾、ロゥを示す言葉はこれ以外に在り得ないのだ。

おまけSS

『狗肉語り』、ロゥが有するギフトの名称である。
 原点は故事成語に在る「羊頭狗肉」からの引用であろう。このギフトの能力は「指定した対象を貶める発言をすることで、それを聞き遂げた者から対象への評価が下がり易くなる」と言うものである。
 単純に評判を落とすための能力ではあるが、時として敵地に潜入して諜報活動を行うロゥにとっては撹乱の用途として大きな恩恵を得ることが出来るし――実際にロゥ自身もこのギフトに助けられたことは少なくない。
 とは言え、どちらかと言えば悪意を以て為される方向性のギフトである。邪推する者によっては使い手であるロゥの存在自身を危ぶむ可能性も在り得よう。
 その為、現在に於いてこのギフトの詳細を知る者は彼自身を除き、商隊長であるチーと、嘗て潜入依頼に同行したルーキスのみである。

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