SS詳細
ぼーっとしていた聖女が襲ってきた件
登場人物一覧
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温泉宿に泊った。
まずはそこからだ。
温泉宿に泊まった『溶融する普遍的な愛』Melting・Emma・Love(p3p006309)と『太陽の弟子』メルトリリス(p3p007295)。メルトリリスは疲れたような表情で、はぁーと呟いた。
このSSを初めて見た人にわかるをしたみgうに説明すると。
二人は一緒に依頼をしたら帰れなくなったので、温泉に泊まったらアンアンでギシギシした夜を過ごした。というあらすじである。以上。
「いや、一応私ほら、聖少女だから、ちょっとえっちなのはいけないかなーって」
『えー、でも昨日の夜はとっても気持ちよさそうだったの』
「わーーーー!! わーーーーーーーー!!」
Meltingの言葉を遮るようにして、メルトリリスは両手を振って大きい声を出した。
Meltingとメルトリリスは温泉宿を後にしてから、再び家まで帰る道を辿っていた。依頼が終わってから温泉宿に泊まったので、依頼へ出発してからもう一日は経過している。
「随分遅い帰りになっちゃったなあ。できれば遠くへいく依頼は受けないようにしよう」
『帰りが遅いと心配されちゃう? 門限とかあるの?』
「うーん、そういう訳じゃないけれど。ほら、なんていうか帰るのが面倒くさい」
『メルトリリスは、とってもめんどくさがり』
「そりゃー、家でごろごろして過ごせたらそれほどいいことは無いよ」
『家で、ごろごろなの?』
Meltingは顔を傾けながら、メルトリリスの顔を覗き込んだ。
「一日、何もせずにごろごろしていることだよ。何かして大変になるの、あんまり好きじゃあないから。あー、身体を動かすのが苦手かな。スポーツとか絶対やりたくないし」
『えっちなのはすぽーつに含まれる? もし、含まれちゃったら、メルトリリスは嫌いだからもうしないってことに、なってしまうの』
泣きそうな表情で、Meltingはメルトリリスをまじまじとみている。
「含まれ――って、えっちな話は、はじゅかしいから駄目だよっっ! それに、まだ昼だから、えっちな話は夜とかにしないといけないんだよ!」
『夜ならえっちしほうだいなの』
「わーーーーーーーーー!! PPPは健全な全年齢だよ!!!」
『メルトリリス、面白いの。でも何を言っているの』
漫才のような駆け引きをしながら、やがてMeltingはメルトリリスの身体を得意の触手で巻き上げた。
『じゃあ、お家でごろごろするの』
「ごろごろ? ていうか、Meltingはどちらにお住みなのか知らないですね」
『案内するの』
「うーん」
メルトリリスは見上げる。まだ太陽が高いところにあった。いや、一日帰っておらずに泊ってからの朝が終わって、昼なわけで。
「まあ、どこかについでに遊びに行くのも悪くない時間かな」
『ごろごろするの』
「うーん、危険な香りがする予感もするけれど、まあ、いいかな……?」
ということで、メルトリリスはMeltingのお家へ、ごろごろ(意味深)することとなった。
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そして二人はMeltingのお家におさまった。友人同士なのだから、お茶をしたりゲームをしたりもするのだろうが。しかし、今日に関してはそういうのは無かった。何故なら、このSSの文字数が足りなくなるからだ。正当な理由は、メルトリリスもMeltingも依頼でへとへとであるからだ。
「わぷ。はーーーやっとベッドの上できちんと寝れそうな気がする」
『寝ちゃうの?』
色々省いて、メルトリリスはMeltingのベッドの上に転がった。
流石に依頼を終えてから、温泉宿でハイテンションでぬるぬるの一夜を過ごしたのでそれなりに体力は削れているのだ。人の家に来て、最初は遠慮がちに上がっていたものだが、しかし眠気も襲ってくる。
「うー、ごめんね、疲れてなかったらもうちょっとお話とか、したいんだけど……むにゃあ」
『メルトリリスは疲れてる? 疲れているなら、無理しなくても、大丈夫なの』
「う……ん、えへへ、ありがとう……むにゃ、ふにゃ」
メルトリリスはベッドにうつ伏せに転がりつつ、その小さな瞳を閉じて寝息を立て始めた。
最初は寝ているメルトリリスを覗き込むようにして観察していたMeltingだが、警戒もせずに目の前で寝ている存在になんとなく愛らしい感情が高ぶってくる。
メルトリリスとしては、Meltingの発作のような愛情は昨晩解消していると思っているからこその、この防御の薄さなのであろう。すぅすぅと寝ているメルトリリスの上に、Meltingの影がぬぅっと覆う。
『メルトリリスは、疲れているの……癒してあげないと、いけないの』
Meltingは顔をあげた。
ベッドの傍の棚に、整理整頓されつつ規則正しく並べられているのは『きもちよくなる薬』。何故こんなに沢山あるのかと言えば、そこは聞いてはいけない闇の領域だが。常人なら使いきれないほどある。
ある意味その薬は、Meltingにとっては滋養剤ならぬ、栄養ドリンクみたいなものだ。
ひとつを手にとって、器用に蓋を外し。Meltingは栄養ドリンク()を、ぐいっと飲みほした。滋養剤ならではの色が、じわりじわりとMeltingの身体に溶け込んでいく。普段は赤色のボディが、力みなぎるように色を変えたのだ。
『メルトリリス……一緒に、ね』
起こさないように――起こさないように。本当は無理な話ではあるが、Meltingはメルトリリスの身体に自らの腕を巻きつけていく。そしてゆっくりとメルトリリスが着ている服のボタンや留め具を外して、少しずつ肌色の部分を顕わにしていくのだ。
まだ眠っているメルトリリスは気づきそうにはない。どうやらとても疲れていたようで、Meltingの腕がその身体にひんやりと触れても、メルトリリスは寝息を立て続けていた。
『メルトリリス、すごく疲れているようなの。がんばって癒してあげないと、疲れがのこっちゃうの』
Meltingは、ふんすと気合を入れる。
腹式呼吸で動くお腹には小さなおへそがついている。そこに巻き付くMeltingの腕。まずは女の子の身体はほぐしてあげるのが手順だ。
するすると腕は動き、メルトリリスの小さな躰をなぞっていく。少し道がそれて、お腹の側面――くびれをなぞると、寝ているメルトリリスの喉から「んっ……!?」と声が漏れた。
『寝ていても、感じちゃうからだなの……かわいいの』
すすすと動いていく腕。そしてMeltingはメルトリリスのおへそを一周するようにして、キスを落とした。
ちゅ、ちゅ、ちゅと、音をたて。たまに強く吸ってみると、そこに赤紫の華がさく。それが面白いように、まるでメルトリリスの身体は自分のものであるかのような錯覚さえ覚えるのだ。
Meltingは思わず、メルトリリスの身体のいたるところに痕を施していく。相手は寝ているけれど、起きたらきっとびっくりするのだろう。でもこの痕も、数日たてば消えてしまうもの。それまでは自分が好きに身体を扱った勲章は遺しておきたい。
やがてメルトリリスのお腹からどんどんと上に唇は登っていく。
メルトリリスの身体がぴくりと敏感に動く場所を重点的に舐めあげたMelting。味はしないのではあるが、何故だか口に広がるメルトリリスの味に満足する。はぁ……と息を漏らすMeltingの口は、唾液の糸が伸びた。
「ん、ぁぅ……」
メルトリリスが寝息をたてつつ、身体をうつ伏せにした。
あらわになった背中の、その背骨をなぞるようにしてMeltingの指がそう。再びメルトリリスがぴくりと動いた。
『かわいいの……』
Meltingはお腹と同じように、メルトリリスの背にも痕をのこしていく。ひとつひとつ、ゆっくり大事に、花を咲かせるように。メルトリリスの長い髪をベッドの上で乱れさせながら。
「ん、んんん……?」
その時、メルトリリスがぱちっと瞳をあけた。
背中に感じる感触に、身をよじらせてくすぐったいと言ってみれば、Meltingが背中をねっとりと舐め挙げていた。
「ひょえええええ」
『起きたの?』
「そういうことは、昨日やったような……!!」
『また、したくなっちゃったの』
「収まり所が底なし沼~~!!」
メルトリリスは、はわわと乱れた衣服を引っ張って、恥ずかしい場所を隠しながら。しかし背中に乗っかられているMeltingのほうがマウントが取れている。
しかもMeltingに触れられた場所は、なんだか肌がじんじんして熱い気がする。それはきっと、――たぶん、とメルトリリスは周りを見ると、案の定、使用済みのお薬のビンがころころと転がっていた。それも、ひとつではなくて、見えるだけの数をみれば、みっつ。
「ちょっと飲みすぎじゃない??」
『だからほわほわするのかな』
「用法用量は護らないとダメだよ~~!!?」
『いけると思ったの』
「栄養剤も一度に多く摂取すると毒になるーーー!!」
現に、メルトリリスの視界に見えているMeltingの表情はいつもより増してトロンとした表情をしており、はぁ、と吐き出す吐息は温かく湿気を帯びて。そして口内は銀色の糸が多発していた。
あーこれは絶対やばいやつ。
そう確信したメルトリリスではあるが、あくまで拒絶するのではなくて、受け入れるのが聖少女。
「解消してあげないと可哀想な領域まで飲んだのかな」
『一応そうなるの』
「はわあ……」
するん、とメルトリリスの両腕がMeltingの腕に巻き付かれた。うつ伏せになっているメルトリリスではあるが、形としてはメルトリリスは腰を持ち上げられて膝立ち。そして、腕は壁に押し付けられた形となった。
「なんか恥ずかしい恰好が恥ずかしいと思えなくなってきたぞ」
『慣れってコワイの』
「慣れたくなかったなー!?」
メルトリリスの膝の間に、Meltingの腕がなぞっていく。股の間に、するすると入ったそれはひんやりしていて、メルトリリスの心も思わずぞくぞくと跳ねる。
「ふぁ」
『気持ちいの?』
「ちべたい……」
『ふふ』
Meltingがするすると腕を出したり突いたりすると、メルトリリスのメルトな部分が擦れて思わずびくびくと腰が動く。メルトリリスの素直な反応に、Meltingは口の端っこを舐めてから、メルトリリスの首筋を下から上へと舐め挙げていく。
「ん、ひぅ……っ、はぁ」
『メルトリリスの敏感なところ、探して行くの』
「迷宮入りでいい案件だった……ひゃっ」
Meltingが胸元をメルトリリスの背中に押し付けつつ、メルトリリスの胸元へと手を伸ばす。やんわりと膨らんだメルトリリスの少女らしい硬さをほぐすように触れながら、Meltingは再びメルトリリスの首筋にキスをして痕を残し始めた。
『みんなが見える場所に、痕残しちゃうの』
「出歩けなくなるー、いたたっ。あんまり強く吸われるといたいです……っ」
『ごめんなの、やさしくするの』
「うん、ううん? うーん、うん……はわっ」
明日は絆創膏と、髪の毛をおろしてから帰らなければ兄になんと言われるか判らない。そんな後の事を考えながら、Meltingには好きにさせていく。
彼女の長くて太い腕はいつの間にかメルトリリスの首筋をはってから、口へと入って行った。
「んむむ!?」
『ぺろぺろキャンディとか、アイスみたいに、舐めて欲しいの』
「ん~!」
メルトリリスの口は思ったより狭く、Meltingの腕であればきゅうくつな程だ。それを出したり入れたりを繰り返しつつ、メルトリリスの口周りが唾液でちゅくちゅくと音をあげていく。その中でも、口のなかでアイスを舐めるようにMeltingの手を吸い上げると、Meltingは満足したような表情でほほ笑んだ。
『すごいなめ方なの』
「―――っぷは、恥ずかしいから実況しちゃだめなんだよ」
『えへへ』
「えへへじゃなーい! はわっ」
くるっと回されたメルトリリス。その身体はベッドの上であおむけとなる。
覆いかぶさるMeltingが再び舌で唇を舐めながら、抱きしめるようにしてメルトリリスの身体に覆いかぶさった。
「わ、そんなに曲がらなっ」
『メルトリリス、かわいいの』
Meltingが思わずメルトリリスの足に絡みついて、その脚を大きく光らせる。その間に躰を挟んで抱きしめている姿は、傍からみると完全にアレな姿だ。だがまだ健全だから安心して欲しい。
よしよしとメルトリリスはMeltingの頭を撫でた。
「まだ薬、効いてるの?」
『暫くは効力が薄れないとみたの。だから、お裾分けしたら、早く効力がなくなると思うのだけど』
「はわぁ」
今日はどうやらハードな一日になりそうだとメルトリリスは思った。
現に、覆いかぶさって抱きしめられると。Meltingと接触している肌の部分が、じんじんと熱くなってくる。
「次からあんなに沢山薬使っちゃいけないって約束してください」
『善処するの』
「善処するというのは、しないと返事しているみたいなやつだ……!!」
Meltingはメルトリリスのからだに絡んで、腰を擦りつけている。ベッドがギシギシと音をたてながら、擦られるとMeltingの喉から小刻みに音が漏れた。
メルトリリスはニヤ、と笑う。ああ、そうか、そうだ、そうすればいいんだ。
「ねえ、Melting」
『なあに、なの』
「ちょっと今日は私、ちょっと疲れているから。貴方が思ったような事ができないと思うけど」
『うん』
「逆は出来るよね」
Meltingは顔を横にこてんと落とした。メルトリリスは一体何を言っているのだろうか――と。
メルトリリスはニヤっと今まであまり見せない笑顔をしてから、Meltingの脇腹や足の裏に手を伸ばす――。
『え、ぁ』
「こっちがマッサージ――という名前のくすぐりをしてあげる!!」
『ふぁ』
以下音声のみ。
「おりゃりゃーーーーー!!」
『ぁぁっつ!! メルトリ、リス、あっああ!! くすぐったい、んの、ぁはんっ!!
あ、そこは駄目なの、今、ちょっと、敏感なと、ころな―――ひあぁっ、ひあぅ、ぅんはああ!
らめえ、メルトリリスにマッサージする、のが、主旨だt、ったのんん、っあああっ。
ぅく、あ、ら、イっちゃああ!! ん、ひぅあっ。そこだめ、足の裏、ああっっ。
そこ、脇腹、ふぁっう!! ああっ、んくんくっ、うぅぅっひああ、んあぁつあっあっあっ。
だめえ―――あっ、そんなところ、触ったら。んぁああっ!!』
「そりゃーーーーーーーーーーー!!」
~~数十分後~~
ベッドの上には、ぴくんぴくんと腰を揺らしながらうつ伏せになっているMeltingがいた。
「たまには襲うのもいいね、学習した」
ふんすふんすしたメルトリリスが乱れた服を戻しながら、たばこのような形をしたお菓子を口に咥えていた。
『メルトリリス、恐ろしい子なの』
「マンネリ脱出と呼んでほしいのよ」