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SS詳細

ペスカ・トロイカ。或いは、クロウタドリの一族…。

登場人物一覧

ジョージ・キングマン(p3p007332)
絶海
ジョージ・キングマンの関係者
→ イラスト

名前:ペスカ・トロイカ
種族:飛行種
性別:女性
年齢:23歳
一人称:アタシ
二人称:キミ
口調:~だよ、だね
特徴:手先が器用、陽気、楽天家
設定:
クロウタドリの飛行種。
チーム:ピーカ・ブー所属の弁士。
弁士とは、動画や絵の傍に立ち、その内容を解説する者のことを指す。ペスカはとくに古い神話や、英雄譚を歌うように読み上げることを好み、仲間内では“ナレーター”や“語り部”と呼ばれているようだ。

ピーカ・ブーに所属する前は、ラサの各地を旅しながら物語の収集と、物語の語り聞かせを行っていた。そういう意味では、一種の吟遊詩人であるとも言えるだろう。
いつも携えている鞄の中には、彼女が描いた物語や英雄譚の絵が納められている。それを提示しながら、彼女は物語の内容を歌うのだ。
彼女の語りは文字の読めない者たちにとって、丁度良い娯楽として親しまれていた。その活動内容から大きな劇場や貴族、大商人に呼ばれる機会は無く、日々の収入も僅かだったが、それでも彼女は満足だった。
彼女の語りに耳を傾け、笑い、泣いて、怒る子供たちの様子を見るのが何より好きだったのだ。
なお、腹が減ってどうしようも無い時は砂中の虫などを採って食べていたらしい。

彼女のポリシーとして「語りの報酬は6GOLD」というものがある。
それは、彼女の生まれた一族に伝わる「6Gの唄」という楽曲に則ったものである。そんな彼女の一族だが、現在はラサのみならず世界各国に散らばっている。
彼女たちは俗に“クロウタドリの一族”と呼ばれており、一説では「世界の終わりを歌う日が来るまで、物語や歴史を収集し、語り継ぐこと」を宿命付けられているという。もちろん、その説が正しいという証拠はないし、ペスカ自身に訊いても「そうだったら素敵だね」といった、なんとも曖昧な言葉しか返ってこない。

旅を始めて数年が経った頃、彼女はチーム:ピーカ・ブーの代表者、仮面の演説家・ピーカブーと出会い、友誼を結んだ。
ピーカブーとペスカの間でどのようなやり取りがあったかは定かではないが、2人はまるで姉妹か家族のように仲が良いらしい。
現在は、ラサのとある港町に半ば拠点を構えており、住人たちを相手に英雄譚の語り聞かせを行っている。
彼女は次の目的地として海洋国家を想定しているらしく、ジョージ・キングマンや“キングマンファミリー”の従業員たちに話しかける姿が度々目撃されている。

  • ペスカ・トロイカ。或いは、クロウタドリの一族…。完了
  • GM名病み月
  • 種別設定委託
  • 納品日2022年09月05日
  • ・ジョージ・キングマン(p3p007332
    ジョージ・キングマンの関係者
    ※ おまけSS『6Gの唄。或いは、砂漠を超えて海へと紡ぐ…。』付き

おまけSS『6Gの唄。或いは、砂漠を超えて海へと紡ぐ…。』

●6Gの唄
 静かな夜のことだった。
 港の船の一室で、葉巻を燻らす長身の男……ジョージ・キングマンは、波の音に混じり聴こえる澄んだ歌に気が付いた。

「6Gの唄を歌おう
 ポケットに麦を詰め込んで
 鞄に干し肉を詰め込んで
 36羽のクロウタドリが
 世界を覆う災禍の中へ飛び出した

 災禍が明ける日を願い
 歌い始めた小鳥たち
 なんて素敵な歌でしょう

 7人の魔王が調和を乱す
 涙と悲鳴が途切れない
 王様だって叶わない」

 船室を出て、ジョージは甲板へと足を向けた。
 甲板の端に腰かけて、海を眺める女が1人……勝手に船に乗り込んでいたペスカ・トロイカという名の旅の弁士である。
 紫煙を吐き出し、ジョージは問うた。
「王様だって叶わないのなら……どうすりゃいいんだ?」
 歌の内容についての疑問が口を突く。
 振り返ったペンスはにぃと頬を緩ませ、笑みを浮かべた。
「さぁ? どうするんだろうね? キミならどうする?」
「どうする、か。まぁ、俺の邪魔をするって言うなら、俺の流儀でやり合うことになるだろうな」
 ジョージがそう答えると、ペンスはアハハと陽気に笑う。
 それから彼女は目尻に浮かんだ涙を拭うと、ジョージへ向けて言葉を返した。
「じゃあ、きっとそれが正解だ。この唄には続きが無いんだ。無いんだけどね、私たちはそれをきっと、いつか見つけられるはずなんだよ」
 なんて。
 そう言ってペスカは、翼を広げて船から離れた。
「まったく、いい時代だね。きっと今は、世界が変わる歴史的な時期なんだから」
 空を滑るようにして、陸へと戻るペンスの姿をジョージは黙って見送った。


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