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ティーチャーと呼ばれるブックカバー
登場人物一覧
- リドニア・アルフェーネの関係者
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ティーチャーと呼ばれるブックカバー
名前:ティーチャー・ナーワル
種族:旅人
性別:女性
外見年齢:20歳
一人称:私
二人称:あなた様
口調:~です、~でしょう、~ですね?
特徴:アドラステイア上層部の住民
設定:
アドラステイアでティーチャーとなる旅人女性。
その正体は「碧熾の魔導書(ブレイジング・ブルー)」と呼ばれる魔導術式が形を成した物。
その形の完成の為、「他者の痛み」と「恐怖」「憎しみ」を集めている。
朝、とある修道院内の教室。
「おはようございます。今日も一日励んでください」
修道服に身を包むティーチャー・ナーワルは笑顔で、目の前に並んで座るオンネリオンの子供達へと教えを説く。
黙ってティーチャーの言葉に耳を傾ける彼らは、ナーワル子飼いのスパイ部隊「潜水部隊」。
普段、潜水艦の如く潜むが、戦闘では携える砲塔ユニットで苛烈な砲撃を行うのだ。
「それでは、復唱を」
「「良き子にはキシェフと抱擁を。悪い子には断罪を」」
声を合わせる子供達は、何人かが視線すら定まっていないような印象を受ける。
「さあ、今日も貴方たち自身に、そして多くの人々に祝福を」
「「はい」」
子供達は音も立てずにその場から去っていく。
それを見届けてから、ナーワルは修道院からゆっくりと外に出て、都市内を巡回する。
「ティーチャー・ナーワル、おはようございます」
「はい、おはようございます。今日も励んでいますね」
真実を知らぬ下層の子供達にとって、ナーワルは優しいティーチャーの印象が強い。
今日も褒めてもらえた、頑張ってと声をかけてくれるいい大人だと、子供達はキシェフが得られるよう、神の為に与えられた職務に励み、魔女裁判を開く。
しかしながら、ナーワルにとっては、子供達など目的の手段の一つに過ぎない。
笑顔の裏で、彼女は思う。
(まだ……まだ足りませんね……)
<ディダスカリアの門>での抗争でローレットや子供達、聖獣からも多く苦痛や負の感情は得られたが、自身の……術式の完成には程遠い。
「また来るのが楽しみですね。ローレット……」
その笑みにはどこか薄暗さを感じさせるのだった。
- ティーチャーと呼ばれるブックカバー完了
- GM名なちゅい
- 種別設定委託
- 納品日2022年09月04日
- ・リドニア・アルフェーネ(p3p010574)
・リドニア・アルフェーネの関係者
※ おまけSS『完成に近づくその時』付き
おまけSS『完成に近づくその時』
やがて、その時は訪れる。
「私を作る為に、子供達の安寧の為に、あなた様の恐怖を――憎しみを教えてください」
対峙した面々へと笑みを浮かべるナーワルは小さく呟いた。
「碧熾の魔導書――起動」