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ティーチャーと呼ばれるブックカバー

登場人物一覧

リドニア・アルフェーネ(p3p010574)
たったひとつの純愛
リドニア・アルフェーネの関係者
→ イラスト

ティーチャーと呼ばれるブックカバー

名前:ティーチャー・ナーワル
種族:旅人
性別:女性
外見年齢:20歳
一人称:私
二人称:あなた様
口調:~です、~でしょう、~ですね?
特徴:アドラステイア上層部の住民

設定:
アドラステイアでティーチャーとなる旅人女性。
その正体は「碧熾の魔導書(ブレイジング・ブルー)」と呼ばれる魔導術式が形を成した物。
その形の完成の為、「他者の痛み」と「恐怖」「憎しみ」を集めている。

 朝、とある修道院内の教室。
「おはようございます。今日も一日励んでください」
 修道服に身を包むティーチャー・ナーワルは笑顔で、目の前に並んで座るオンネリオンの子供達へと教えを説く。
 黙ってティーチャーの言葉に耳を傾ける彼らは、ナーワル子飼いのスパイ部隊「潜水部隊」。
 普段、潜水艦の如く潜むが、戦闘では携える砲塔ユニットで苛烈な砲撃を行うのだ。
「それでは、復唱を」
「「良き子にはキシェフと抱擁を。悪い子には断罪を」」
 声を合わせる子供達は、何人かが視線すら定まっていないような印象を受ける。
「さあ、今日も貴方たち自身に、そして多くの人々に祝福を」
「「はい」」
 子供達は音も立てずにその場から去っていく。
 それを見届けてから、ナーワルは修道院からゆっくりと外に出て、都市内を巡回する。
「ティーチャー・ナーワル、おはようございます」
「はい、おはようございます。今日も励んでいますね」
 真実を知らぬ下層の子供達にとって、ナーワルは優しいティーチャーの印象が強い。
 今日も褒めてもらえた、頑張ってと声をかけてくれるいい大人だと、子供達はキシェフが得られるよう、神の為に与えられた職務に励み、魔女裁判を開く。
 しかしながら、ナーワルにとっては、子供達など目的の手段の一つに過ぎない。
 笑顔の裏で、彼女は思う。
(まだ……まだ足りませんね……)
 <ディダスカリアの門>での抗争でローレットや子供達、聖獣からも多く苦痛や負の感情は得られたが、自身の……術式の完成には程遠い。
「また来るのが楽しみですね。ローレット……」
 その笑みにはどこか薄暗さを感じさせるのだった。

おまけSS『完成に近づくその時』

 やがて、その時は訪れる。
「私を作る為に、子供達の安寧の為に、あなた様の恐怖を――憎しみを教えてください」
 対峙した面々へと笑みを浮かべるナーワルは小さく呟いた。
「碧熾の魔導書――起動」

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