SS詳細
夜に隠れて
登場人物一覧
名前:タツミ
種族:梟の夜妖憑き
性別:男性
年齢:15歳
一人称:僕
二人称:君、呼び捨て、ムサシ、明煌、廻
口調:かも、だよ、だよね?
特徴:灰髪、紫がかった灰の瞳。線の細い美青年(美少年に見える)。日中は目隠しの布を常に掛けている。
設定:
煌浄殿の呪物の一人。
十五年前に煌浄殿で生まれた。本名は久宝巽(くぼうたつみ)と書く。
母親の夜妖憑きが身ごもったまま煌浄殿へ封じられ、その命と引き換えに生まれおちた。
生まれながらの夜妖憑きである。
梟の夜妖憑きの性質上、異常に目が良い。
陽の光の下では眩しすぎる為目隠しをしている。
その為、『普通』の生活が送れず、呪物となる事で生きながらえている。
タツミにとって煌浄殿の生活が『普通』であるので、何の不自由も無い。
ムサシとは英霊巳道との戦いの前のお祭りで出会った。
特別に外に出ても良いと許しを出して貰い。
「ムサシちゃん、待ってまって……一緒に回ろうよ。ボク達友達だよね?」
「いつから友達になったのでありますか小次郎」
「ええん、こんなにもムサシちゃんを思ってるのに……おや?」
楽しげな二人のやりとりにタツミが微笑んだのを小次郎に見つけられてしまったのだ。
「……煌浄殿に住んでいるのでありますか」
「うん。僕はそこで生まれたんだ。明煌も海晴も他の人達も優しくて毎日楽しいよ」
ムサシも小次郎も煌浄殿は牢獄のような場所だと聞いていた。
だから、タツミが話す煌浄殿の様子に違和感を感じる。
「ふうん。ねえ、君に着いて行ったら煌浄殿に行けるのかな?」
「小次郎来てくれるの? 嬉しい、一緒に行こう!」
とんでもない事を言い出した小次郎にムサシは目を見開く。
「なっ、小次郎!?」
「ちょっと行ってくるだけだから。大丈夫だよ。ムサシちゃんはこのあと何か大変な仕事があるんでしょ? そっち行っておいでよ。ボクは大丈夫だからさ」
目隠しをされて手を引かれていく小次郎の背を、ムサシは心配そうに見つめた。
――あれから、小次郎の姿を見ていない。