SS詳細
紫煙揺蕩う
登場人物一覧
名前:ナガレ
種族:夜妖
性別:男性
外見年齢:23歳ほど(実年齢は不明)
一人称:私
二人称:貴方、~様、明煌様、廻様
口調:です、ます、ですか?
特徴:美青年。薄紫色のストレートの長髪、前髪はアシンメトリ、夜に輝く橄欖石の瞳。
設定:
煌浄殿の呪物の一人。
古い『煙管』に魂が宿り夜妖となったもの。
揺蕩う<流>の名を持つ。
その名故に各地を転々としていたが、煌浄殿に封じられ留まる事となる。
性格は温厚で常に微笑みを浮かべている。
煌浄殿の暮らしはナガレにとって幸せそのものだからだ。
以前はその紫煙で人を惑わす魔性であった。
積極的に人を殺す事は無かったが、魔性故に堕ちて行く者が後を耐えない。
優しい色香を纏い、柔らかな微笑みを浮かべるだけで人は魅了された。
ナガレを取り合う者同士で、彼の周りでは常に争いが起き、血が流れていたのだ。
そうなればナガレはそっと姿を消す。
ただ火種と紫煙だけを残して去ってしまうのだ。
生きているだけで魔性であるこの身を呪った事もある。
いっそ誰かが殺してくれるなら、それで構わないと自暴自棄になった。
その時の魔性の紫煙は多くの人に影響を及ぼした為、明煌によって封じられた。
煌浄殿の暮らしは快適そのものである。
自分の紫煙に惑わされる者も、争う者も居ないからだ。
不自由を強いる訳でも無い。
この煌浄殿はナガレにとっての優しい揺り籠だった。
だから、ナガレは明煌にとても感謝をしているし、彼の命令なら何でもきく。
最近入ってきた廻は明煌にとって『大切な預かり物』らしい。
自分のテリトリーに他人を入れる事を嫌う明煌が本殿に住まわしているのだ。
相当に特別なものなのだろう。
ナガレはいっそ興味が湧いてきた。
もし、廻を惑わせたなら明煌は怒るのだろうか、喜ぶのだろうか。
他の呪物も興味を持っているようだし、一度つついてみるのも悪く無い。
楽しい余興はこの煌浄殿には必要であるのだから。