SS詳細
煌浄殿の番犬
登場人物一覧
名前:シジュウ
種族:夜妖(精霊)
性別:男性
外見年齢:25歳ほど(実年齢は不明)
一人称:俺
二人称:お前、呼び捨て、明煌、廻
口調:だろ、だよな、じゃない?
特徴:黒髪紫瞳の青年。対になる狛犬の夜妖なので多腕。2mを越える巨躯。
設定:
煌浄殿の呪物の一人。
一の鳥居の近くにある狛犬が本体である。
二体で一つの身体として顕現するため、多腕なのが特徴。
真っ白でもふもふの大型犬の姿にもなれる。この時は多腕ではなく二体に分れる。
始まりと終わりの獣。<始と終>が本来の名前。
性格はとても人なつっこく、大型犬そのもの。
煌浄殿に入り込む不届き者を捕まえたり、迷子を捜索したり有能な番犬。
子供にも優しく、白犬姿でミアンや詩乃と散歩してる姿をよく見かける。
明煌に構って欲しいが、あまりそれを出すと不機嫌になるので機嫌が良いときに突撃する。
新しく入って来た廻はとても良い玩具だと認識している。
明煌の甥っこの所から来た『大切な預かり物』だから。
廻は明煌の匂いがするし、遊んでくれるし優しいから大好きなのだ。
「でも、よく迷子になるのは何でなんだ?」
「……えーと、その。呼ばれた気がして行ってみたら誰もいなくてですね。振り向いたら帰り道が分からなくなってしまって。いつもすみません。シジュウさん」
よく迷子になる廻を回収するのはシジュウの役目だ。
明煌からそう命令されている。
確かに、廻を誘う夜妖の気持ちは分かるのだ。
廻からは美味しそうな匂いがするし、シジュウもよくつまみ食いをするから。
「じゃあお礼を貰わないとな。
いつも入れてるだろ? ここに明煌の……」
着物の中をシジュウの手が這い回る。
「あ、シジュウさんダメです、怒られ……ひゃ、ぁ」
「――みいつけた。明煌のお菓子!」
廻の着物の中から小袋を取り出したシジュウは嬉しそうに中のお菓子を頬張る。
「明煌が来る前に食べないと、不機嫌になるから……って、居るし」
「ぁ……、明煌さん」
食べ散らかされたお菓子と不機嫌な明煌。
一目散に逃げて行くシジュウ。
残された廻はこの後の『八つ当たり』を想像して涙目になった。