SS詳細
竜宮の幼姫、メーリュ
登場人物一覧
名前:メーリュ・ウェイナー
種族:海種
性別:女性
年齢:12歳(ほどに見えるが実際は不明
一人称:わたし
二人称:~お兄さん、~お姉さん
口調:~よ、~ね、~だよ、等の子供っぽい口調。
特徴:しっかり者の竜宮嬢見習い。子供ならではの真面目さと距離感で皆を見つめる、雄の天敵……?
設定:
幼き竜宮嬢見習い。真面目でしっかりとした子で、竜宮でもみんなに愛されるタイプの少女。
くりくりとした丸い瞳は『わるいこ』を探して、めーっ、ってする。バニー衣装は大人の衣装なので着ることはできないが、それでも憧れから、お手製のうさ耳をつけたりしている。
いつも竜宮を駆けまわって、大人のお姉さんやお兄さんをお仕事を見ている。いろんな人を幸せにする素敵な仕事に、いつか自分も携わりたいと思っているのだ。
雄とであったのは、そんな竜宮での事だ。宵越しの金は持たない雄だが、その日もパーっと使ってパーッとからっけつになった雄が路地裏で寝ていた(治安のいい竜宮なので、特に大変なことはなかった)のだが、そこに『パトロール』に訪れたメーリュに見つかったわけである。
それは、メーリュにとって伝説上の「わるいこ」であった。竜宮の人間は基本的に純粋でいい人ばかりなので、雄のような、言ってしまえばチンピラ風の人物を見るのは、メーリュにとっては初めてだったのである。
「お兄さん! そんな所で寝てたらめーっ、だよ!」
と、声をかけたメーリュに、雄は鬱陶しがりながら答える。
「マジかよ、可愛いバニーちゃんが声をかけてくれるならともかく、お前みたいなちんちくりんかよ……」
その言葉が、メーリュの怒りに火をつけた。
「すぐにバニーさんになるもん! わたしは大人だもん!」
そういう子供は大体大人ではないのである。雄は適当にあしらったが、初めて自分のプライドを傷つけた雄の事を、メーリュは忘れなかったのである。
それ以降、雄が竜宮に滞在するたびに、メーリュは雄を追い掛け回して、『更生』させようとしている。
「お兄さん、またお金なくなるまで遊んだの!? だめ! めーっ、だよ!」
「お兄さん、またそんな所で寝てるの? 公民館に言ったら泊めてくれるんだから、そっちに行こうよ!」
雄を見つけてはあれこれと口うるさいメーリュを、雄は鬱陶しく思いつつも追い払わずに、その『小言』に付き合ってやっている。
その奇妙な凸凹コンビは、竜宮でも好意的にみられている様だ。